
花のトレンド・販売データなどを調査・分析して販売していらっしゃる、
株式会社 大田花き 花の生活研究所の内藤育子さんに、
お花に関する様々なことを伺っていくハナラボのコーナー。
今回は、お花のトレンドのお話です。
最近のトレンドは、すごくナチュラルテイストが強くて、
イメージ的にはひざ丈くらいの草がずっと向こうまで生えている...
広がっている草原の花を、無造作に切り取って束ねたような印象の花束です。
特徴としてはグリーンが多くて、縦ラインが生かされていて、面をべったり埋めないような、
透け感のある(小さな点とか細い線などミニパーツで構成された)花材が多用されていることです。
たとえば、ナズナや、花穂が煙みたいに細かい「スモークグラス」など。
こういった植物はイネ科が多く、通称「グラミネ」「グラス」と呼ばれたりします。
昔は、市場で販売していても安くて、ブーケに入ると貧乏くさくなる...というような評価だったものが、
現在は適正価格がついて、花束に入ると完成度が高いと言われるほど、
評価軸が180度変わってしまったという現象が起きているんです。
これは恐らく、スマホで使うSNSの影響がとても大きいとされています。
ひとつは、スマホ画面のサイズは、限られていること。
そのため、花のデザインにおいても、面を効率よく埋めていくようなフェイスの大きい花や、
縦のラインを作っていても、パーツが大きくて、圧迫感のあるものはNGなんです。
向こうが透けて見えるものの方が、より多くの情報を受け入れることができますよね。
1つのパーツが小さいものの方が、スマホという情報デバイスと親和性が高いのではないかと。
そしてもう一つ、縦ラインの素材が人気なのは、動画が流行り始めたことが大きな理由ではないかと思います。
最近は、動画を撮る際に縦に携帯を持って撮ることが増えてきていますよね。
そうすると、やはり花もタテのラインの方が画面に収まりやすいわけです。
スマホの普及と花トレンドの不思議な関係として、これからも引き続き注目していきたいと思います..!
ということで今回は「社会背景とお花のトレンド」についてフォーカスしました!
来週のハナラボもおたのしみに♪
みなさんさんからのお花への質問も、是非お待ちしています♪
sun@fmyokohama.jp まで!