
花のトレンド・販売データなどを調査・分析して販売していらっしゃる、
株式会社 大田花き 花の生活研究所の内藤育子さんに、
お花に関する様々なことを伺っていくハナラボのコーナー。
今回は「植物が動かない理由」についてのお話です。
地球上に存在しているあらゆる生命、ウイルスや細菌も含めて、
動物、植物、昆虫などすべての生物の中で生物の存在量(質量)で圧倒的に多いのは、植物なんです。
これは2018年に発表された研究によるもので、
地球上に存在する生物の絶対量はどのくらいかということを炭素原子に換算したもの。
全体が約545Gt(ギガトン)のうち、450Gtは植物!
全生命体の80%に当たる計算になります。
一方でヒトは、全体の0.01%なんだそうです。
植物は地球上でもっとも多い存在量で、あらゆる生命体の源にもなっているわけですが、
もう一つ、植物が持つ大きな特徴があります。
それが「動かないこと」。
これは動けないのではなく、光合成できるようになって栄養確保の手段を得たので、移動する必要がなくなったということ。
自分で餌をとりに出かける必要がなくなったわけです。
一方で、外敵に狙われたり、逃げたい時に逃げられないという難点もあります。
そのために植物自身がトゲや毒を持って、食べられないように身を守っています。
さらに、植物は環境の変化を捉えるためのさまざまな感覚が研ぎ澄まされていて、
ヒトである私たちにとっての視覚に当たる感覚、振動を捉える触覚に当たる感覚、
嗅覚に当たる化学物質を捉える感覚などが植物にもあります。
最近の研究では、植物が持つ感覚によって、昆虫に襲撃されていることをその昆虫の天敵に当たる別の虫に知らせたりすることができることがわかっているんだそう..!
つまり、私たちが使う言語とは異なりますが、植物ならではコミュニケーション手段で植物同士、
或いは虫とも会話することができるというのが定説になってきているんですね。
動く必要がない、動かなくても生きていける「植物」。
恐るべき生命力ですね..!
ということで、今回は「植物が動かない理由」にフォーカスしました!
来週のハナラボもおたのしみに!
みなさんさんからのお花への質問も、是非お待ちしています♪
sun@fmyokohama.jp まで!