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NITTEN ハナラボ 第98回「植物が紅葉する理由」

花のトレンド・販売データなどを調査・分析して販売していらっしゃる、
株式会社 大田花き 花の生活研究所の内藤育子さんに、
お花に関する様々なことを伺っていくハナラボのコーナー。

今、紅葉がとてもきれいなシーズンですよね。
そこで今回は、大田花き花の生活研究所代表の桐生さんをお迎えして、
「紅葉のしくみ」についてお話していただきました。



「紅葉」とは「樹木が冬支度を始めた合図」なんだそう。
そもそもなぜ葉は緑なのか、というと、植物の葉にはクロロフィル(葉緑体)が含まれており、
クロロフィルのお陰で植物は効率良く光合成ができるのですが、
クロロフィルは光の三原色(赤・青・緑)のうち、青と赤の光を吸収してしまうのです。
そのため、緑の光を反射して、植物の葉は緑に見えるというわけです。

ところが、植物が冬支度を始めて、葉の活動を低下させて消費エネルギーを節約し始めるんです。
葉っぱの根元にバリアみたいなものを形成して、水や養分の行き来が減少します。
太陽の力も弱まりますし、光合成も夏ほど活発ではなくなる。
するとクロロフィルに変化が現れます。
活動が落ちる分、葉のクロロフィルを分解して養分にして幹に送って活動のエネルギーにします。
つまり、気温が下がったり、太陽の力が弱くなることで植物の活動が低下して、
いままでたくさんあったクロロフィルが分解されるわけです。
そのため、緑色がしだいに薄くなっていきます。

緑が減ると、今度目立ってくるのはもともと葉にあった別の色。
ほとんどの葉にはクロロフィルのほかにも、黄や赤に見える色素を含んでいます。
そのような赤、黄色の色素が目立ってきます。

ブナやケヤキなどでは、葉の中でタンニンが増えて茶褐色が目立つようになったり、
モミジはアントシアニンという物質が作られます。
アントシアニンは赤や紫の花などにも含まれる色素で、多くなると葉は赤く色づいて見えます。
アントシアニンは紫外線を吸収するので、秋になって光合成の効率が低くなったときに
太陽の光から植物体を守る役割があるのではないかと考えられています。

ちなみに、紅葉しないで落葉してしまう植物もありますが、それも冬支度になります。
葉の根元にできるバリアは細胞のつながりをほぐす物質も含まれていて、
全部ほぐれるとちぎれて落葉するというしくみです。

つまり、紅葉したり落葉したりするのは、植物が寒さに備えて活動を落として、冬支度をするということだったんですね。
そのため、標高が高くて寒い所や、秋の到来が早い緯度の高いところから紅葉が始まります。

ちなみに市場ではドウダンツツジやヒペリカムの紅葉、ブルーベリーの紅葉などが人気なんだそう。
アントシアニンをブルーベリーがたくさん含んでいるから、真っ赤な葉になるんですね..!

ということで、今日は「植物が紅葉する理由」についてフォーカスしました!

来週のハナラボもおたのしみに!

みなさんさんからのお花への質問も、是非お待ちしています♪
sun@fmyokohama.jp まで!

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