
花のトレンド・販売データなどを調査・分析して販売していらっしゃる、
株式会社 大田花き 花の生活研究所の内藤育子さんに、
お花に関する様々なことを伺っていくハナラボのコーナー。
7月29日に公開された映画、「ジュラシックワールド新たなる支配者」。
ジュラシックシリーズを全部観ているという方もいらっしゃるのではないでしょうか??
そんなジュラシックシリーズ第1作のワンシーン。
グラント博士と一緒に、エリー博士、マルコム博士が、最初にジュラシックパークに足を踏み入れた時に、トリケラトプスが公園内で倒れていて、
ルールに反してトリケラトプスに近づいて行ってしまうというシーンがあります。
瞳孔が開いて横たわっているトリケラトプスに、エリー博士はこれは何かの中毒症状だと踏みました。
そこでエリー博士はトリケラトプスの大量のフンの山に両手を突っ込んで、
何を食べたのか中毒の原因を調べます。
実はこのシーンにはとても深い意味があり、
実は恐竜と植物とのただならぬ進化の関係が描かれていたのです。
私たちが思う草食恐竜は、例えば、キリンのように首が長いブラキオサウルスのようなもの。
これらの恐竜が繁栄したジュラ紀には、樹高の高い裸子植物がもさもさと生えていました。
この時代の草食恐竜は、裸子植物の高い樹木の葉を食べる必要があるので、首が長いくらいがちょうどいいのです。
ところが、恐竜時代末期の白亜紀になると、植物が進化してキレイな花を咲かせる被子植物が誕生します。
被子植物はあまり草丈が伸びないので、それを食べる恐竜も首が長い必要がなく、
トリケラトプスのように首が短く、足も短く、頭は下向きにくっついている方が短い草を食べるのに都合が良くなりました。
つまり、草食恐竜の中でもトリケラトプスは進化した種類なんだそう。
ところが被子植物は、裸子植物に比べて受粉の回数が多く、
受精までの時間も短いので世代交代も早く、それだけ進化のスピードも速いんです。
そのため今度は恐竜がその進化についていけなかったことが指摘されています。
被子植物はさらに進化を遂げ、自分が食べられないようにアルカロイドという
毒の成分を含むようになったんです。するとトリケラトプスはこの毒を消化できずに、
中毒死を引き起こしていたことが推察される説があるんです。
アルカロイドとは、植物に含まれる毒の一種で、一般的には少しの量でも動物に大きな影響を与えると言われています。
聞き慣れたところですと、ニコチン、モルヒネ、コカインなどはアルカロイドの一種なんだそうです。
実際に白亜紀末期の恐竜の化石からも、中毒を思わせる深刻な生理障害が見られるのだそうです。
恐竜の絶滅を決定づけたのは、隕石の落下というのが定説になっていますが、
そのほかにも恐竜が周りの生物の進化、変化に対応できず、衰退していったということも指摘されているようです。
ということで今回は「恐竜と植物の進化の関係」にフォーカスしました!
来週のハナラボもおたのしみに!
みなさんさんからのお花への質問も、是非お待ちしています♪
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