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NITTEN ハナラボ 第80回「花の学名について」

花のトレンド・販売データなどを調査・分析して販売していらっしゃる、
株式会社 大田花き 花の生活研究所の内藤育子さんに、
お花に関する様々なことを伺っていくハナラボのコーナー。



みなさんはこれまでに、1つの花を呼ぶときにいろんな名称があって、どれなのと思ったことありませんか?
基本的に、植物を呼ぶときは和名と英名と学名と3つあって、流通している花はその名前が混在してしまうんです。
バラも「バラ」といえば和名、「rose」といえば英名、もう一つ学名というのがあって、
これは世界共通の名前で「Rosa」と言います。
ヒマワリだったらヒマワリが和名、英名はsunflower、学名はHelianthusといって「太陽の花」っていう意味なんです。

また、学名を付けるときはラテン語が基本になっています。
なぜラテン語かと言いますと、スウェーデンの植物学者リンネが1700年代に使い始めたものなのですが、
当時ラテン語は欧州においてカトリック教会や知識人の共通語であったことが一つの理由、
もう一つの理由として、ラテン語が論文に使われるなどアカデミックな言語として捉えられていたからといえます。
学名は、植物だけじゃなくてすべての生物の種類に名付けられているんです。
ヒトの学名は「ホモ・サピエンス」です。

学名は、地域の名前や植物の形態で付けられることもあったり、人の名前がついていることも多いです。
人の名前の場合は、その植物を見つけた人自身の名前や、そのお友達の名前がつけられたりすることも。
ダリアやアルストロメリア、ポインセチア(ポインセット)、バンクシア(ジョセフ・バンクス)などが人の名前に由来する学名です。

基本的には【属名+種小名】の2名法でつけられる(ホモ+サピエンス、ニッポニア+ニッポンのように)のですが、最初の属名は植物の形態に因んだ命名が53%、
人名にちなんだものが17%で多く、次に来る種小名は植物の形態が60%強、地名が20%強、人名が14%という統計があります。
ラテン語の文法や意味が理解できれば、学名を見ただけでその植物の形状がどういうものか、
あるいは世界のどこに自生し、どのような果実を付ける植物なのかがわかることもあります。
例えば、イチゴノキというツツジ科の樹木があるのですが、学名をArbutus unedoといいます。
unedoとは、(unumedo=)「1回食べれば十分」という意味からきているそうで、
つまり「何度も食べる必要はない」→「実はおいしくない」ということが分かってしまうのです。
学名は難しそうに見えるけど、その名前の由来を紐解いてみると、実は面白くありませんか?
身近な植物の学名を調べてみたら、意外な情報を知ることができるかもしれませんね!

ということで今回は「花の学名」についてフォーカスしました!

来週のハナラボもおたのしみに♪


みなさんさんからのお花への質問も、是非お待ちしています♪
sun@fmyokohama.jp まで!

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