
花のトレンド・販売データなどを調査・分析して販売していらっしゃる、
株式会社 大田花き 花の生活研究所の内藤育子さんに、
お花に関する様々なことを伺っていくハナラボのコーナー。
今回は、植物の別名をいくつかご紹介します!
一つ目は別名「七変化」と呼ばれるもの。
こちらは「アジサイ」のこと!
アジサイは開花中に、時間の経過とともに色を変えていくので、別名を七変化と言います。
ちなみにもう一つ、ランタナというアジサイを小さくしたような
テマリ状のカラフルな花があるのですが、これも七変化と言われます。
こちらも暑さに強くて、今ちょうど開花シーズンを迎えています。
もともとオレンジや赤黄色ピンクなど多彩な色があるのですが、
開花ステージとともに徐々に花色を変えるのでこのように言われます。
二つ目は、「常夏(とこなつ)」と呼ばれる花。
こちらは「ナデシコ」のこと!
開花期が春から秋にかけて長いことを示しています。
カーネーションの親戚みたいな近い花ですが、ナデシコは日本に自生する花で、
万葉集や枕草子とか更級日記にも出てきますし、
西暦900年代に編集された書物にすでに別名「常夏」と示されています。
もうすぐ七夕ですが、七夕には「ナデシコ合わせ」といってナデシコの花の優劣を競ったり、
ナデシコの歌を歌ったりしたそうです。そしてこれがまた最近和モダンを演出する花として、
ナデシコの出荷量が増えていて、人気急上昇の花です。
最後にご紹介するのは、別名「雨降り花」。
こちらはシロツメクサのこと。この花を摘むと雨が降るという言い伝えからのようですが、
シロツメクサが咲く時期はちょうど梅雨シーズンですから、摘んでも摘まなくても雨は降りそうですよね笑。
園芸種は学名のトリフォリウム(3枚の葉の意味)という名前で流通したりしています。
シロツメクサは「白い詰め物の草」と書きます。
江戸時代にオランダから長崎に輸入されたガラス器を衝撃から守るため、
乾燥したクローバーを緩衝材として使用していたことから、
クローバー全体を指す名称として「詰草」という日本語が生まれたんだそう。
ということで今回は「別名で覚える花の名前」にフォーカスしました!
来週のハナラボもおたのしみに♪