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NITTEN ハナラボ 第76回「ドウダンツツジについて」

花のトレンド・販売データなどを調査・分析して販売していらっしゃる、
株式会社 大田花き 花の生活研究所の内藤育子さんに、
お花に関する様々なことを伺っていくハナラボのコーナー。

今回は、今内藤さんがとってもおすすめだという、
「ドウダンツツジ」についてご紹介したいと思います。

ドウダンツツジは、初夏から秋くらいまでのシーズンに、
その美しいグリーンや枝ぶりを楽しむ枝物です。
日本原産の大変美しい枝物で、花は4月5月に小さい花が開花するのですが、
市場取引上はそれはどちらでもよくて、やはり枝葉の美しさがポイントになります。
昔からドウダンツツジは人気でしたが、ここ5-6年はとりわけ人気。

これまでは、2メートル3メートルの大きなものがイベントの装飾や商業施などにシンボリックに生けられたりしていて、
1本あるとその場の雰囲気ががらりと変わるので、装飾担当のフローリストさんたちには重宝されていました。
それが最近のトレンドとして、80cmから1メートルくらいの短めのものが出荷されて、
一般のご家庭でも広く飾られるようになってきています。
また、国内ばかりではなく海外からも人気。
日本原産で海外ではなかなかみつけることができないきれいな枝物なので、輸出もされているんです。

また、ドウダンツツジは生産するのではなく、山に自然に生えているものを切ってくるんです。
生えているところが決まっているわけではないので、生産者さんが山に入って自力で見つけて、切り出して出荷されます。

見つけ方は、それぞれにノウハウをお持ちのようなのですが、
生産者さんによっては、どこに生えているかあたりを付けるために、足元に生えるある山野草をヒントにするそうで、
下を見ながら山を歩き、その山野草を見つけたときに上を見上げるとだいたいドウダンツツジがある!
・・・という秘策をお持ちの強者もいらっしゃるんです。

ご自身の山から切ってくる人もいらっしゃるし、
所有者との契約で、個々の範囲から切っていっていいよとか・・・
山は管理をしないといけないため、放置しておくのが一番よくないんですよね。
たまに人が入って、木を切ったりしないと、荒れてしまうので、
所有者も人に入ってもらって木を切り出してもらった方がよかったりするんです。

そして、ドウダンツツジはとてもゆっくりと生長します。
1.2メートルくらいのものでも5年はかかりますし、
2メートル3メートルものですと生長するのに10年以上、15年くらいかかります。

ドウダンツツジの枝がおうちに1-2本あるだけで、
自然を切り取って家に取り込んだ感じで、とても良い雰囲気になりそうですよね。
でも花瓶の口が広い場合、木が生えている様子をできるだけ再現するように生けるのは、
傾いてしまったりとか、止まってほしいところで止まってくれなかったりと、
なかなか難しいと感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そんな枝物を生けるときのコツですが、
例えば花瓶の口に井桁の井の字にセロファンテープを張るといいと思います。
その間に挿すときちんと止まってくれます。
花瓶の口があまり大きくな場合は、「一」の字でもいいですし「十」の字でもいいでしょう。
大きければ「井」の字に貼って、そこにドウダンツツジを挿すのがおすすめです。

管理のコツとしては、しっかり水が上がる状態で生けることが大切。
水が上がらないと、葉が乾いてチリチリになって萎れてしまいます。
しっかり水が上がるように、下から十字に割れ目を入れたり、
ハサミやナイフの取り扱いに慣れている方は、鉛筆を削るように外皮を削ると良いです。
それほど管理は難しくないので、水さえ上がれば日持ちは10日くらいは期待できるでしょう。

ということで今回は「ドウダンツツジ」にフォーカスしました!
来週のハナラボもおたのしみに♪

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