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NITTEN ハナラボ 第70回「『母の日参り』について」

花のトレンド・販売データなどを調査・分析して販売していらっしゃる、
株式会社 大田花き 花の生活研究所の内藤育子さんに、
お花に関する様々なことを伺っていくハナラボのコーナー。

今日は「母の日」。
みなさんは「母の日参り」というものをご存知ですか?



母の日というと5月の第2日曜日に、お母さんにお花などのプレゼントをして
感謝の気持ちを示すというのが一般的な理解だと思うのですが、
母の日参りというのは、ゴールデンウィークのはじめから母の日くらいまでの間に、
亡くなった母の墓参を訪ねて、花を交信のツールとして、お墓にいるお母さんに挨拶するというもの。

そもそも母の日起源は亡くなったお母さんを偲ぶ会だったんです。
1907年に、アメリカ ウェストバージニアの教師アンナ・ジャービスという人がいて、
その母親は南北戦争中に傷ついた両方の軍の兵士たちを看護したとても立派な人だったんだそうですが、
アンナさんはそのお母さんをとても尊敬して、 お母さんが1905年5月に亡くなってからも、
日々お母さんを偲びながら、教会で母に感謝を表す会の開催を思いついて、
その時にカーネーションを胸に付けることを提唱したことが、母の日にカーネーションを贈る始まりとなったと言われています。

カーネーションは、キリスト教では聖母マリアの流した涙の後に生じた花とされ、
母性愛の象徴と考えられてきたということがあるようですが、
その感謝を表す会を開いたアンナさんが好きな花だったからというのもあるようです。

カーネーションの語源は2説あって、その1つが元々のカーネーションの色がピンク色で肉体の色に似ていたからcarnationという説。
Carneやcarniって肉体という意味と結びついていますよね。
(カーニバルっていうと謝肉祭という意味だし、カーニボアっていうと肉食動物のことだし)
なので、一つの説としてはカーネーションとは体の意味と関係があって、輪廻転生の意味とも通じると転がる。
それに、カーネーションの学名はダイアンサスというのですが、これもギリシャ語で「神の花」の意味。
昔はその時に野に咲いている自然の花を取ってきて、 それを亡くなった人と交信するツールにしていたんですよね。
お墓に手向けるお花はどんなものでも良いのですが、
母の日に、お墓のお母さんと会話するときこそ、カーネーションを使うと意味があるのではないでしょうか。

ということで今回は「母の日参り」についてフォーカスしました!

来週のハナラボもおたのしみに♪

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