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NITTEN ハナラボ 第59回「球根植物『ヒヤシンス』について」

花のトレンド・販売データなどを調査・分析して販売していらっしゃる、
株式会社 大田花き 花の生活研究所の内藤育子さんに、
お花に関する様々なことを伺っていくハナラボのコーナー。

春といえば球根植物が人気。
今日は香りが良くて、比較的どこででも入手しやすいヒアシンスについてご紹介します。



トルコ南部、シリア、レバノンなどの西アジア原産で、
1500 年代後半にヨーロッパに紹介されて、 園芸大国オランダやイギリスなどで注目されて人気になりました。
日本への渡来は江戸時代末期と言われています。

トルコやレバノンなどと聞くと、暖かい所なイメージがありますよね。
日本で寒いこの今の時期に花が咲くのはなぜかというと、、
寒い冬に明るい花を飾るために促成栽培をしているんです。
冬の寒さに当てた後に温かい春を感じると花を咲かせるので、その環境を人工的に作るんです。
夏から秋にかけて球根を冷蔵庫に10週間くらい入れておきます。
そうするとヒアシンスの場合は冷やしている間に根がどんどん成長します。
その後12月になって温かいハウスに出すと、まだ冬なのに 「春だ!もう咲いちゃおうっかな〜」と勘違いして咲き始めるという仕組みです。
フィンランドなどではクリスマスに国旗カラーの青と白のヒアシンスが使われたりするそうなので、
その寒い国でクリスマスに咲かせるとなると、促成栽培が欠かせないわけですね。

青や紫の花が咲く球根は、球根の外皮も赤紫っぽくて白は白っぽい。
黄色も白っぽいけど、よく見るとパール感がある。
だいたいはラベルが付いていて、 何色が咲くかわかるようになっているけど、およそ球根で見分けることもできます。
良い球根の見分け方としては、軸(茎の部分)が太いもの。
この中に花芽があるので、太い方がいい花が咲きます。
上から見て、球根に対して軸が太いものがいいでしょう。
お店の人に許可をもらえたら、 鉢の底穴を見てください。
そこから白い根が出ていれば、元気があって成長旺盛な球根の印。
出てなくても問題ありませんが、出ているものと出ていないものがあれば、 出ているもののほうがいいでしょう。

来年もまた咲かせることができるのですが、そのためのポイントがいくつかあります。
まず、花が咲いたら、早めに球根から切り取って花瓶で楽しむといいということ。
香りがいいので洗面所やお手洗いなどに置くと天然の芳香剤として楽しめます。
花を保つのに球根のエネルギーを使うので、 早めに切ったほうが来年の花のためにエネルギーを温存できます。
2つめは、花が終わったら土に植えること。
そのままだと日本の暑い夏を超すのが大変。 球根を外に出しているのは、デザイン性を高めるためなので、本来は土の中にいるんです。
外に出しっぱなしだと、夏に腐ってふにゃふにゃになってしまうので、
花壇でもプランターでも植え替えてあげてうえから土をかぶせることがポイントです。
そうすれば夏を越えることができます。
春から秋にかけては水をやる必要はありません。球根が持っているエネルギーで生きていけます。
上から葉や花芽が出てきたときに水をやるといいでしょう。

みなさんも、球根のヒヤシンスを楽しんでみてくださいね。

来週のハナラボもおたのしみに♪

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