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NITTEN ハナラボ 第39回 「輸入されているお花について」

花のトレンド・販売データなどを調査・分析して販売していらっしゃる、
株式会社 大田花き 花の生活研究所の内藤育子さんに、
お花に関する様々なことを伺っていくハナラボのコーナー。

日本で流通している花の多くは国産ですが、およそ2割は実は海外から入ってきているのをご存知でしょうか?
最も多いのは中国なのですが、中国から届く植物の中には、神棚に飾るヒサカキという植物が多くて、
これを除いてバラとかカーネーションなどの花もので行くと、近年一番多いのはコロンビアなのです!
カーネーションやアルストロメリアというユリ科の花、バラ、キクなども入ってきます。
カーネーションについては、 コロンビアで生産が始まってから、世界的なシェアを誇るようになりました。



なぜコロンビアでそんなに花の生産が盛んなのかというと、生産地が花の栽培に適していることと、もう一つは赤道直下で太陽が真上を通ること。
植物も真上に向かってまっすぐ伸びます。 (緯度が高い日本は圃場に入ると植物が斜めに成長していることがあります)
また日照量が多く天候が安定していて、1年中変わらないことや、
台風などの災害も極めて少ないなどの理由があります。

赤道直下と聞くと暑すぎないのかな?って思いますが・・・
花の産地は、たとえば標高1700-2500メートルくらいの涼しいところで作っています。
昼の温度は25度くらい、夜は10-15 度くらいで 1 年中安定しているんです。
私たちにとってもこのくらいの温度って快適ですよね。 夜も寝苦しくないし、昼間元気に動ける。
太陽もよく当たって光合成できるし、 バラやカーネーションにとってもこの環境はよく適しているんです。

コロンビアが世界的にも花の大産地ですが、そのほか赤道直下の高地にあるマレーシア、ベトナム、タイ、インドネシア、 エクアドル、ケニアなどからたくさんの花が入ってきます。
アフリカ大陸であれば、エチオピアやウガンダ、南アフリカ共和国、中南米であればほかにはコスタリカやグアテマラなどが主な世界の花の生産地です。
世界的な花の生産地はコーヒーベルトと重なっていることが多いんです。
ほとんどの生産地では企業化して、見渡す限り生産圃場だったり、広大な土地を生かして経営しています。
地域の雇用促進や女性の活躍の場を作ったり、企業によっては圃場の中に病院やスーパーマーケットを備えたり、
売り上げの一部で地域の小学校にきれいな飲み水を供給するなど、 SDGsにもつながる活動をされているところもあります。
コロナ禍の中でも生産を止めずに出荷することで、地域の雇用と生活を守ってきました。
花を買うことでSDGsにつながることもあるんですね。

来週のハナラボもおたのしみに♪

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