
花のトレンド・販売データなどを調査・分析して販売していらっしゃる、
株式会社 大田花き 花の生活研究所の内藤育子さんに、
お花に関する様々なことを伺っていくハナラボのコーナー。
内藤さんの今週おすすめのお花は「シャクヤク」!
今、市場ではシャクヤクが旬を迎えているそうです。
シャクヤクは、ボタンとよく似ていて、
英語でも同じ Peony でなかなか見分けがつきにくいと思います。
「立てばシャクヤク 座ればボタン 歩く姿はユリの花」と、
美人の姿・立ち居振る舞いが喩えられるほど両方とも華麗で、
花の形もそっくりですし、 開花時期も、ボタンがちょっと早いのですが、ほとんど同じです。
両方ともボタン科ボタン属に分類されていて、年の近いきょうだいか双子かというくらい近くて似ているのですが、別の植物です。
切花で流通するのは、ほとんどがシャクヤク。
ボタンは鉢物商品として流通しますので、 庭や公園などに植えられているものは、ボタンのことが多いです。
見分けるポイントは、迷ったら花じゃなくて茎を見てください。
シャクヤクは「草」、牡丹は「木」です。
わからなくなったら、そこで見分けてくださいね。
シャクヤクは、品種はピンク、白、赤を中心に、黄色もありますし、
サーモンピンクや赤と白の 2 色展開のシャクヤクもあります。
実はいろいろな品種があって、だいたい 1 年間で 150 品種が流通します。
多くはサラベルナールという 19 世紀のフランスを代表する女優さんの名前が付いた淡いピンクの品種。
お花屋さんやスーパーなどでもお手頃価格で販売しています。
そのほかにちょっと珍しいけど美しくておすすめなのは「白雪姫」という抜けるような白さの品種や、
エッチドサーモン(etched selmon)という中心に行くほど濃いサーモン ピンクで見ていると吸い込まれそうな品種。
そして、比較的新しい品種の「エルサセス」は白地にピンクと黄色のニュアンスカラーが、
マーブル状に混ざった感じの品種でよい香りがします。
ちなみに「エルサセス」とは、スペイン語(el cases)で、
英語の case に当たる単語のようです。
面白いところで「麒麟丸」(きりんまる)は、
絞り柄のシャクヤクで一度見たら忘れないインパクトのある品種もおすすめだそうですよ♪
来週のハナラボもおたのしみに♪