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リアライズYOKOHAMA 代表「橋本明子さん」

今回は、リアライズYOKOHAMA代表の橋本明子さんにお越し頂きました。

「リアライズYOKOHAMAは、女性が自分の力に気付き、”自分の力で自分の夢を実現していこう”そういうことができる様になるお手伝いがしたい!という想いで2003年に立ち上げた女性グループです」

具体的には、主に子ども向けの性の健康教育《自分の心と体を正しく知ろう》という講座と、カナダ発祥の《WEN-DO(ウェン・ドー)》という女性の為の護身術の活動を行われています。

設立の経緯とは。
「色々な事件・事故で女性や子どもが傷付くことが目に付くようになってきました。加えて、性教育に関しては、私の二人の息子は知的に障がいがあるのですが、当時知識が全く無かった私は、障がいがある人と性犯罪を犯す人の区別がついておらず、もしかしたら息子たちが何か悪いことをしてしまうのではないかと心配になっていたということがあります。今では知的障がいがあっても社会の中できちんと立派に生きていくことができる。犯罪者になることなんて無いじゃないと分かりましたが、『子どもに正しいことを伝えなくては』という考えがきっかけとしてあります」
伝えてくれる人を探した橋本さんでしたが、なかなか見つからず、それならば自分で勉強しようと思った折り、カナダのメグ・ヒックリング氏の【性の健康教育】講座に巡りあい、伝えていく必要性を強く感じられたと言います。

性のことを健康的にケアしていく。自分の身体について正しく知る。
「大人から見たら、子どもにまだ見てほしくないものや行ってほしくない場所が沢山あると思いますが、社会で生きている中では、そこがあるから働いている人やそこに行くから楽しい気持ちになれる人もいる。ゼロには出来ない。でも子どもの時にはまだは入ってほしくないという所の”区別がつくように”子どもたちに教えておくことで、子ども自身が自覚し行動できれば安心できますよね」「行って良い所、まだ行かない方がいい所や、今何をしていいのか、どうかといったことを考える力を養う」
いわゆる”予防教育”が一番知識が入りやすいと橋本さん。集団ででき、時間も掛からない。
「何か被害が起きてからでは、ケアをして、個別に対応していかなければならない」予防教育の場合は、一クラス単位であったり、仲間と一緒に知恵を出し合いながら、更に自分を磨きながら知識を得ていくことができます。

橋本さんのプログラムでは、前置きとして、「今日は科学者、お医者さんになったつもりで、どんな話も真剣に聞きましょう!」という約束事を伝えているそうです。いつもと違うことをするのにワクワクしている子どもたちですが、皆が真剣に聞いていなければいけない環境をまずつくってしまう。それによって、真剣に聞いていることが恥ずかしくなくなるし、揶揄ったりすることも無いという。

「大人の私たちが教わってきていないということもあります。何となく噂話や雑誌などで見たものを繋ぎ合わせて、自分の知識としていたり、しかしあまり正しくありません」「まして、今はインターネットですぐに様々な情報が見られますが、まずは正しくない。子どもをインターネットから離すのは無理ですが、先に正しい知識を入れておけば、情報の判断ができます。そうすれば、インターネットやテレビを見せることに大人はそんなにヒヤヒヤすることもないと思います」

もう一つの活動、女性の為のセルフディフェンス【WEN-DO(ウェン・ドー)】では、具体的な護身法として、体の護身術と心の護身術が学べます。
カナダのトロントで開発されたプログラムですが、ニューヨークで起こった殺人事件がきっかけとなっているのだそう。~被害者の悲鳴を38人もの人が聞いていたにもかかわらず、誰か連絡するだろうと誰も側に行かなかった。一度は逃げた犯人がまたやってきて殺害されてしまった~
女性が本当に助けを求めても、助けてもらえないということが現実にある。その声からできた【WEN-DO】橋本さんによると、「女性は体が小さい・力が弱いと言われますが、女性より体の小さい男性もいますし、実は筋肉の質は女性も男性も同じで、ホルモン量が違うので圧倒的に男性の方が多いと言えるのです」(筋肉の)質が同じなら、量の違いは使い方でカバーできるというのが【WEN-DO】の考え方であり、色々な武道の良い所を取って、女性の体に使いやすい様にできているということ。
(WEN=WOMEN、DO=柔道や合気道の道から来ている)
この護身術はペアで練習するのですが、女性同士、相手の力の強さにビックリするのだそう。「自分の力を知って、相手からも認めてもらえるので、『何かあれば、私は自分で何とかできるんじゃないか』と、本来持っている力に気付くことができます。いらない不安感を持たないで済むということも言えます」

又、サークルズプログラムとして、「誰とどの位の距離を取っていいのか、反対に取らなくていいのか、ということをビジュアルで学んでいきます。例えば、スキンシップやコミュニケーションと言われることでも、嫌な我慢をし、心が壊れてしまうということが起きます。しかし、(相手との)距離感を学んでおくことで自分の心を守ることができるのです」

最後に…
被害経験がある人が自分を責めないでほしいと橋本さん。
「あなたは悪くない。どんな状況であっても、加害者が加害行為をしようと決めなければ暴力は起きません。相手は時も場所も人も選んできますので、そこで被害に遭った人が自分の落ち度を求めないでほしい。あなたに責任は無いとお伝えしたいです」

講座やプログラムについて、団体・個人問わずご相談頂けるということです。
詳しくは、リアライズYOKOHAMAのホームページをご覧ください。

◎橋本さんの著書『セルフ・ディフェンス あなたは、正しい!』

◎『女性に対する暴力根絶』のパープルリボン、『児童虐待防止』のオレンジリボンを意味するストラップ
こちらは手作りで、橋本さんのお子さんが通っていらした横浜市立日野中央高等特別支援学校の革工課で作られたものです。

特別支援学校の子どもたちが、裁断から塗り、金属を付けラッピングまで、作業工程を分業・協力して完成。ストラップの売上の一部が、知的しょうがい児・子どものための性の健康教育の活動費に充てられています。


◆なでしこの素◆
橋本さんのかばんの中には、沖縄で見つけたというお気に入りのアイテムたちが♡
ミンサー織には、《WEN-DO》が型押しされた特別なリボンストラップが付いています!!

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