ファンケル ヨコハマなでしこ - Fm yokohama 84.7

アーティスト、コーヒー焙煎士「秋山直子さん」

今回はアーティスト、そしてコーヒー焙煎士の秋山直子さんにお話しを伺いました。

秋山さんは大学卒業後、編集者、グラフィックデザイナーを経て、2009年より写真家の元田敬三氏に師事。主に、写真を用いた作品制作を行っていらっしゃる。

横浜で数々の個展も開催されていますが、黄金町でのアーティスト・イン・レジデンスにも長期に渡って参加をされていた。
「アーティストとしてのキャリアをスタートさせたのとほぼ同時に、黄金町でのレジデンスを始め、これまで開催していた展示は、街を歩きながら撮るというスタイルが多かったのですが、ある時ピンホールカメラに出会ってから暫くの間、【針穴写真展】というタイトルでシリーズを展開していました」
秋山さんが使っているピンホールカメラは紙製の組み立て式のもの。「本当に原始的な、箱に穴が開いているだけの単純な仕組みのものでモニターもファインダーも無いので、全てが勘。出来上がってみるまで何がどの様に写っているかというのは確信が持てないが、自分が予想していないものに出会える楽しみもあり、それに惹かれて作品制作を続けていました」

そして現在は新たに、視覚と味覚の関係性を探り、それを作品に落とし込むという試みも手掛けていらっしゃる。
焙煎所を併設したカフェ『Chair COFFEE ROASTERS』のスタッフでもあり、珈琲豆の焙煎も行っていらっしゃる秋山さんですが、珈琲をメニューではなく、秋山さんが撮影した写真の中から選んで注文するという、『メニューのない珈琲店』というプロジェクト!


「珈琲豆は色々な種類があり産地も様々、お店に入ると必ずメニューがあって、こだわっている珈琲屋さんであれば、豆の産地や焙煎度合い、あるいは甘み・苦味・酸味のレーダーチャートや文章で説明が書いてあったり、独特の名前がついていたりもしますが、果たしてそれを手掛かりに本当にその味を想像したり、その時自分が飲みたいと求めている味に出会えるかというと、一種の懸けではないですが、なかなか難しいのではないかと」
そう思う、きっかけがあった。「珈琲の専門の学校に通っていた時に、ブラインドテストと言って、珈琲豆8種類ほどを名前を伏せた状態で飲んで、具体的にどの豆なのかを結びつけるテストがあったのですが、私一人だけが全問正解でした。その時、どの様にして記憶していたかというと、情報というよりは、飲んだ時にどんな景色が思い浮かぶかを記憶していました。それが味に結びつけるということに有効なのではないかという仮定ができたのです」写真がメニューの代わりを果たすという事が成立するのではないかという発想からできた、体験型のアート作品です。

10月の開催は、12(火)、13(水)、19(火)、20(水)、27(水)※20日は中止となり、27日が追加されました。
時間は11:00~16:00
詳細は、秋山さんのSNSをチェックなさってください!
フェイスブックインスタグラムツイッター

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