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臨床心理士、沙羅の会カウンセリングハウス代表「南河恭子さん」

今回は、臨床心理士で横浜市青葉区恩田にある、【沙羅の会カウンセリングハウス】代表の南河恭子(なんこう・きょうこ)さんにお話しを伺いました。

このお仕事をはじめて45年という南河さん。
臨床心理士について解説をいただくと、「臨床とは、元々医学の言葉で床に臨むと書くように、ベッドサイドで寄り添うという意味なのかと思います。例えば、赤ちゃんがお母さんのお腹にいる時から始まり、(ゆりかごから墓場までという言い方もするが)誕生し、大人になり、最終的に死を迎えるまでの間、人生の色々な局面で心理的な困難を抱えた方に、寄り添い、お困りの事を改善するお手伝いをする、そんな仕事と捉えています。今、心のケアという言い方で流布されているかなと思いますね」

大学を卒業後、児童精神科病院や教育相談所、児童相談所、精神科クリニック、療育場面の現場での勤務や大学で臨床心理士になろうとしている方への教育等、様々な場所で活躍をされてきた。

きっかけについて、自身ではあまり意識していなかったという南河さんですが、「私がこの仕事をと思った頃は臨床心理士というものはまだ無かった時代でした。ただ、とても人間というものには興味があり、どうして人は生きているのだろう、一人一人どうしてこんなに違うのだろうという事が、とても不思議でした。それが心理学への興味に繋がったのだと思います」

そんな南河さんが大切にされている事とは。
「カウンセリングにも色々な立場、考えがあるので、それぞれだと思いますが、基本的にいらっしゃった方の問題解決能力への信頼をいつも肝に銘じています。相手の方のペースでゆっくりお話しを伺う中で、その方ご自身が”今度こうしてみよう”とか、”ここが上手く行ったから、これがいいのかしら”等と考えていかれる事に寄り添っていく、という事でしょうか」

代表を務める【沙羅の会カウンセリングハウス】は、とてもこじんまりした、個人の邸宅のお庭の一部に面接室があるのだそう。「木が沢山あって、駅からちょっと歩いていただくのですが、途中川が流れていて、川には野鳥が沢山いて、自然に恵まれた場所です。行き帰りの道で、色々な事を考えられると仰る方もいららっしゃいます」

『箱庭療法』
通常の対話のカウンセリング中に、箱庭を作るという事を入れ込むのだそう。
「大きな木の箱(50~70㎝位の長方形)の中に、砂が4,5㎝入っていて、沢山あるミニチュアの中から、その時々のお気持ちに合うものを選んで置いていただき、マイワールドを作っていただくという感じです」
この療法は、どなたにも使うものではなく、ご希望された方や、今の気持ちを十分に表現できないという時にお誘いする事もあるという。
「箱庭を作る事がイコール作用ではなく、今の気持ちを表現してもらう為の手法になります。比較的クリアにご自分の気持ちをそこに表現するという事なので、作った方にもはっきり、『今私はこんな感じでいるんだ』と見える。そしてカウンセラーもそれを理解する事ができるというわけです」

施設名は”沙羅の花”が由来となっている。「面談室のお庭にもあるのですが、たった一日だけ咲いて、はらりと散ってしまう。という所から、一期一会の気持ちを大切にという意味が込められています」

(お写真はホームページより)

今はコロナ禍により、知らず知らずのうちにストレスをため込んでいるという事もあるかもしれませんね。
道中も、そして面談室からも緑溢れるお庭の環境で、南河さんと語らいの時間を持ってみませんか?

【沙羅の会カウンセリングハウス】のホームページをチェックしていただき、メール又はお電話でお問い合わせください。(留守電に入れていただくと折り返しがあります)
※近くに似た名前の施設がありますので、お間違えのないように。


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