ファンケル ヨコハマなでしこ - Fm yokohama 84.7

美術作家「對木裕里さん」

今回のファンケル ヨコハマなでしこは、美術作家の對木裕里(ついき・ゆり)さんにお電話でご出演を頂きました。

對木さんは、石膏や石・木など、様々な素材を使いながら、立体作品を作っていらっしゃる。

「longing for #5」

「longing for #1」

武蔵野美術大学と京都市立芸術大学で彫刻を学び、美術作家として活動を始められた。
「まず色々な素材を使っていまして、彫刻や立体と言いますと、石とか木などをトントン彫って形を造るような印象が強いのかなとは思うのですが、私は、粘土を使って形を造って、石膏で型をとって、そこにまた石膏を流していくという、少し工程は多いのですが、そのような工程を踏みながら柔らかい形、内包したような形を造っています」

又、身近なものもよく使うという。例えば、「コピー用紙や、珍しいものですと野菜や果物を組み合わせながら、”日常にあるゆらぎ”みたいなものを掬い取りながら造っています」「知っているモノが知らないモノに変わっていく姿に興味があって、そういう瞬間を見届けたいという気持ちがあるのです」

美術作家へのきっかけは、「元々、ランドスケープデザインという、公園や街並みなどをデザインする仕事に就きたいと高校生の頃思っていたのですが、その勉強をしている時にイサム・ノグチという彫刻家を知って、彼は彫刻家でありながら、公園のデザインや遊具のデザインもしている人で、その仕事を見た時、『なるほど!その手があったか』と、彫刻家になれば、公園も立体も造れる」と考え、彫刻の道に進まれた。

子供の頃は体を使った遊びが好きで、「秘密基地をつくったり、小学校の校庭に生えている雑草を集めて、それを校庭の端に植えて、お庭や寄せ植えをつくったりというような事をしていました」「今考えると、空間をデザインする事に興味があったのだなと思いますね」

今月26日から、『對木裕里展 手のたび-では いっておいで』が神奈川県民ホールで開催されます。
神奈川県民ホールでは毎年、オープンシアターというイベントを行っていますが、今年のテーマは”世界の旅”
「そこからヒントを得まして、私自身、製作をしていて、粘土で造ったモノを型取りしてという工程を踏みながら、最終的な形へ向かって歩いていくのですが、これもすごく”旅”のようだなとリンクした部分です」
「旅についてよく考えると、最終目的地は”家”だと思うのです。どんなに遠くに行っても、最後は家に帰ってくると。じゃあ、どこにも行かずずっと家に居たらとは、思わないはず。旅先で見たモノや出来事が自分の中に入ってきて自分が出来ている思うから、人は旅をしたがるのだと思う。そういった事が表現できたらいいなと思っています」

(展示風景2021)

また5/30(日)には、ワークショップ『つくってみよう!ちらかしと片づけのオブジェ』開催
「ちらかすという事も片付ける事も、どちらもとてもクリエイティブな営みだと思うのです。今回は、皆でモノを散らかして、それを片づけるといういつも行っている行為の中で、石膏を使って、散らかしたモノを固めて彫刻を造っちゃおうかと思っています」全く新しい、面白い事が行われそうです!!
ワークショップへの参加は 對木裕里展のワークショップ参加者申し込みフォームからお願いします。定員になり次第、受付終了となります。

對木裕里展』は、5/26~6/5まで神奈川県民ホールギャラリー 第1展示室での開催。会期中は無休。申し込み不要で入場無料となっています。

今後10月にはあざみ野での個展も予定されているという事です。
詳しくは、對木裕里さんのサイトをご覧ください!


◆なでしこの素◆
レリーフ作品です。

「これがわたしです」

「早い脳と遅い目」


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