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【1は赤い。そして世界は緑と青でできている。】著者「望月菜南子さん」

今回は、【1は赤い。そして世界は緑と青でできている。】の著者である、望月菜南子(もちづき・ななこ)さんにお越し頂きました。

望月さんは現在、横浜市緑区にある東洋英和女学院大学の4年生。大学では心理学を専攻し、臨床心理学のゼミに所属されている。

そして、【1は赤い。そして世界は緑と青でできている。】を昨年8月に出版された。
この本は、物心ついた頃から、特定の文字や数字に色を感じる『色字共感覚』を持つ望月さんの日常が綴られている。
「この色字共感覚という感覚ですが、黒く書かれた数字や文字でも一つ一つ色が付いて見えるのです。例えば、本のタイトルにある様に、数字の”1”を見た時には赤く見えて、漢字で”世界”と書かれている文字を見た時には、世界の”世”が緑色に、”界”が青く見えます」
更に詳しく教えて下さった。
「今、目の前にある番組の台本ですが、黒いインクで印刷されているものは、黒い文字だなというのは分かるのですが、頭の中では、文字一つ一つに特定の色を感じています。文字を見た瞬間に頭の中で特定の色が喚起されるといった感じです。黒く書かれているのは分かるが、共感覚によって、感じている(文字の)色の方が印象に残りやすいという感じです」

(※共感覚の持ち主とは、2つ以上の異なった感覚を同時に感じる知覚現象であり、音楽に色が付いているという方や、味に形を感じる方もいらっしゃる)

望月さんが自身の共感覚を認識したのは、高校3年生の5月の事。「色字共感覚は幼い頃からあったのですが、皆そうなのかと思っていて、逆に皆も色見えているのかなと、考える事すらしなかったです」
「当たり前だと思っていたので、皆が皆、文字に色が見える訳ではないと知った時はすごくビックリしましたが、それと同時に特定の人にしか無い感覚なら、本を書いたら面白いかもしれない!と考える様になりました」

大学1年生の夏休みに、「どうしたら出版社から本を出せるのか、何も知らなかったのでインターネットで色々調べていた所、本を出版したい人と出版社に勤務されている編集者の方を繋げるサービスを行っているNPO法人の団体を見つけました」その団体では常に企画書の募集をしていた為、望月さんは早速、企画書を作成し応募。その企画書が担当の方の目に留まり、出版に至ります。

とても行動力のある望月さんですが、「小学校低学年くらいまでは、結構ボーっとしてる子供で(笑)のんきな感じだったのですが、それでも集中する時は割と没頭するタイプだったので、絵本を読む時などは集中して読んでいた覚えがあって、母が頻繁に図書館に連れて行ってくれて、沢山読んでいました。夏休みに100冊読んだ年もありました」!!

本に魅力を感じ、読書が好きで、中学・高校は文芸部に所属した。「小学校高学年くらいから、頭の中で文章を書くという事をしていました。一見、ボーっとしている様に見えるかもしれませんが、楽しい話を小説風に頭の中で描くという事を無意識のうちにやっていて、中学からは実際に書き出すという事をする様になりました」「本当に、なんとな~くですが、いつか本が出版できたらいいなという事を考えた事はありました」

著書については、「共感覚について全く知らない人にも、分かりやすく楽しく伝えられる本を書きたいという想いがあって、できれば10歳くらいのお子さんでも読める様な優しい文章を心掛けていたのですが、いざ書いてみると凄く難しい事でした」と望月さん。自分自身の感覚なので、自分が一番詳しい。それを読者に分かりやすく優しく、堅苦しくなく書くという所に苦労されたと言う。

そういった生みの苦しみも感じながら書き上げられた、望月さんの【1は赤い。そして世界は緑と青でできている。】は、飛鳥新社より出ております。
お近くの書店、もしくはAmazon等のオンラインショップからご購入できます。
(電子書籍にもなっています)

さて、今後については、「これからも心理学を勉強したいので、大学院に進学し更に心理学の研究をしていきたいと思っています。そして、公認心理士という心理士の国家資格取得を目指し、心の問題を抱えた方のカウンセリング等を行う仕事に就きたいです」夢に向かって突き進む望月さんに大きなエールを送りたいと思います!!


◆なでしこの素◆

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