ファンケル ヨコハマなでしこ - Fm yokohama 84.7

NPO法人かながわ311ネットワーク 防災教育担当理事「石田真実さん」

今回のファンケル ヨコハマなでしこは、NPO法人かながわ311ネットワーク 防災教育担当理事でいらっしゃる石田真実さんにお話を伺いました。

東日本大震災をきっかけに集まったボランティアで作られた、NPO法人かながわ311ネットワーク。当時、神奈川県が被災地のボランティア募集を行っており、石田さんも被災地支援事業のボランティアとして2年間活動をされます。その事業が終了する事をきっかけにこの団体が立ち上げられました。

そして、石田さんは防災教育担当として、主に、小学校や中学校に出向き、児童・生徒向けのワークショップや先生向けの職員研修を行っていらっしゃる。
「ワークショップでは、白地図やハザードマップを使って、その地域の被害想定を書き込んでみたり、どのルートを通れば安全に避難所まで行けるかを考えたり、避難所運営ゲームという、避難所で起こる様々なハプニングを疑似体験するようなワークを行っています」その他、「”家族防災会議”といって、災害時にどこに避難するのか、又離れ離れでいる時に災害が起こってしまった時、どうやって連絡を取るのか、どこに集合するのかという事を家族で話し合いましょうというワークも大切です」
大人も子どもも一緒にできる教材で実施されている為、小中学生と地域の方が一緒になって行う事もできるという。
併せて、こういった学校での取り組みを発表する【防災フォーラム】を年1回開催されています。

現在の取り組みのきっかけとなった東日本大震災。「ボランティアとして2011年4月20日頃に初めて被災地に行きました。岩手県の陸前高田市と大船渡市へ入ったのですが、その時見た景色やにおいは今でも鮮明に覚えています」
その後も何度も被災地に足を運んでいらっしゃる石田さんですが、その度に被災者の方から言われていた事があったという。それは、「神奈川にも必ず大きな災害がくるから、ちゃんと備えておいてほしい。こんなにつらく悲しい思いをするのは、もう私達だけで終わらせたい。私達も復興に向けて頑張るから、神奈川の皆さんも生き延びる為、しっかり備えてください」という言葉。
「その力強い言葉を聞いてしまったら、やらなくては。という思いになりました」
そして、震災以前、中学校の教員だった石田さん。子ども達に、災害があっても生き延びる力を身に付けて欲しいと学校での防災教育に力を入れていらっしゃいます。

東日本大震災が発生して10年を迎えようとしています。3月11日を前に今一度、私達が考えなければならない事は。
<自宅の防災>地震の揺れによって起こる現象は3つしかない。➡物が、落ちる・動く・倒れる。この『お・う・た』が起きないようにしておく事。その為、家具の固定が大切になってくるという事です。
「なぜ家具の固定なのかと言うと、家具が倒れて下敷きになるとケガをする、寝ている時に地震が起きてタンスの下敷きになり、そのまま亡くなってしまう。又、倒れた家具でドアが開かなくなって避難路が塞がれてしまうという事が起こる。家具の固定をしておくだけで、ケガ人を少なくする事が、亡くなってしまう方を減らす事ができるのです」自宅の中を見た時、倒れてくるもの、落ちてくるものがないか、又、キャスター等が付いており動くものはないかを確認してください。「大きな地震だと、テレビが飛んでくるという映像をご覧になった事もあると思います。最近では、固定グッズも、突っ張り棒だけでなく、ジェルマットであったり、目立たないけれどしっかり対策できるグッズが沢山ありますので、探してみてください」
<非常持ち出し袋>「避難所に行かなければならない状況もあるかと思います。中身のチェックは勿論、家族で行う事が大切だと考えています。お母さんが熱心に行っている等、家族の中で特定の人が担当しているのではなく、災害はいつ起こるか分からない為、一緒に行って皆で共有しておいていただきたい」

詳しくは、かながわ311ネットワークのホームページをご覧ください。
防災教育に特化したページはこちら


【防災フォーラム】今年は3/6(土)オンラインでの開催。
学校や幼稚園の先生による取り組みの発表(横浜市では、横浜市立戸塚高校が登場)や、文部科学省 安全教育調査官 森本晋也氏による講演等が行われます。
かながわ311ネットワークHPをチェックし、ご参加ください!

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