ファンケル ヨコハマなでしこ - Fm yokohama 84.7

自分発見プロジェクトStudy in 屋台の森代表「坂本菜々さん」

今回のファンケル ヨコハマなでしこは、勉強や遊びを通じて障がいのある子どもたちの”心が動く”経験を増やしていく中で、子どもたちの”大好き”を多角的に発見するというプロジェクト、自分発見プロジェクトStudy in 屋台の森代表の坂本菜々さんです!

3歳まで入院生活をされていたという息子さん。呼吸器、酸素、経管栄養など医療的ケアがあったそうですが、中学生になって自閉症と診断を受ける。「発語が無いので、なかなか本人の意思の汲み取りが難しく、私が気付いてあげられない事で、本人の成長を伸ばし切れていないのではというモヤモヤがありました」「小さい頃は本当に、生きられるかどうかという状況だったので、これは生きる為に選択した彼の人生のペースだと思って、とにかくゆっくりゆっくり成長するから、学び続けられる場所が欲しい」そういった思いがきっかけとなり、2017年始動されます。

その前年、社会福祉士の資格を取得した事も転機となったそうですが、このプロジェクトでは、「色々な人に関わってもらう中で、子どもが大好きな事・得意な事を見出してもらいたいというのと同時に、子どもたち自身ももっと自分自身に興味を持って、自分探しをしてほしいという事で、”自分発見探検隊”として活動に参加してもらいたい」又、「子どもたちが色々な経験をする機会がやっぱり少なくて、色々な感情を経験して心を動かす、言わば”心の筋トレ”、好きだって思う事をみつけて、それをずっと持ち続けられたらいいなと思っています。狭い世界じゃなくて、元々世の中は広くて、ここにだけいなくていいんだ。自分の事を探してみようと思える場所にしたかった」と坂本さん。
屋台というのは、”五感”のイメージで、「森の中に屋台が沢山あって、屋台を通じて色々な感覚に触れて欲しいという発想から来ています」

活動は月に1回、栄区の多機能型拠点<郷(さと)>で行われている。(現在はコロナの影響からオンライン開催)
参加者は、小学生から高校生の肢体不自由、知的障がい、医療的ケアのあるお子さんが、ボランティアと共に過ごす空間となっているそうです。
「実際には、プチ屋台という国語・算数・図工・理科・社会のお勉強屋台を作って、個別にその5つの屋台を2周し、最後はミンナでビッグ屋台という形で音楽や体育等を楽しんでいます」
そして毎回、親御さんとボランティアさんにお子さん達の様子を記入してもらい、それぞれの”遊びの履歴書”を作成し、振り返りを行うそうです。「子ども達から出てくるサインを見逃さないように、この遊びの履歴書を重ねていく事で、子ども達が大好きな事を見つけてずっと好きな事を持ち続けていられるようにと思っています」

活動を通し、坂本さんが感じていらっしゃる事とは。「子ども達は色々な角度からスイッチを押す必要があって、色々な人にアプローチをしてもらう事で1つ1つ繋がり、その子にとっての全体になって行くと思っていて、障がいのある子はその数が無数だったり、でこぼこしていて複雑だったりするので、誰に・どんな声に・どんな感情にマッチするから分からない。だからこそ、全員が正解というか、誰にでもその子の心を動かす事ができるので、興味を持って欲しいなというのはいつも思っています」
「子ども達は透明なバリアに包まれているイメージがあります。そこを抜けて本人に届く事で、本人が自分を取り巻いている世界と繋がって、だんだんと様々な感情を経験していく中で、自分自身を形作っていくのではないか。色々な経験をして、沢山の”心の筋トレ”をして成長して欲しいと考えています」

活動の詳細は、自分発見プロジェクトStudy in 屋台の森のホームページ他、フェイスブックページ、ツイッター、インスタグラムもありますのでご覧になって下さい。
現在、高校生や大学生、保育士経験者といった方々が参加されているというボランティアさんも随時募集しているという事です。

今後については、「障がい児と親が同居人として暮らしていけるシェアハウスを創りたいという夢があります。そしてその中に、地域交流スペースとして、”ハンディキャップカルチャースクール屋台の森”みたいな形のものができるのが一番の理想です」と掲げる坂本さん。是非、大切な場所をこれからも拡げて頂きたいです!

◆なでしこの素◆
屋台の森開催時に設置される、パネルをお持ちくださいました!副代表の山本さんと共に。

こちらはプロジェクトの象徴、【たんけんくん】です。マスクは、子ども達へのクリスマスプレゼントで作られたものだそうです!

社会福祉士でいらっしゃる坂本さん。横浜市社会福祉士会のキャラクター【ハグミィ】の折り紙等は、神奈川県社会福祉士会のサイトからダウンロードできますよ!


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