ファンケル ヨコハマなでしこ - Fm yokohama 84.7

オルガニスト「柳澤文子さん」

こんにちは!半田あいです。
今回のファンケル ヨコハマなでしこは、オルガンの演奏家、オルガニストの柳澤文子(あやこ)さんにお越しいただきました。

東京芸術大学でオルガンを専攻。大学院修了後はドイツとスウェーデンへの留学等を経て、これまで横浜みなとみらいホールのホールオルガニストインターンも修了していらっしゃいます。
現在は、フェリス音楽教室・オルガンコースでの指導や、昨年、念願のマイパイプオルガンを自宅に迎えられレッスンもされているそうです。

柳澤さんと音楽の出会いは生まれた頃から。家にグランドピアノがあり、お母様がピアノ教室をされていた環境で、赤ちゃんの頃からピアノを弾き、3歳から本格的に始めるように。学校に行く前の練習が日課で、終わらないと「学校に行かなくていい!」という言葉が飛んでくる、「たまに遅刻もしました(汗)」という熱心な”ある意味英才教育”、今では感謝の日々だったと振り返っていらっしゃいました。

高校入学直前、ひょんな事から、昔お母様がパイプオルガンを習っていたという話を聞いた柳澤さん。「パイプオルガンって習えるの??」とびっくりすると同時に、続けていたピアノですがちょうどフェードアウトしてきた時期とも重なり、パイプオルガンへの憧れが強まったそうです。習い始めると、次から次へと学ぶことが増え、「周りが見えないでやっているうちに、どうにか30年経ったという感じ」コンサートや指導者として活動する今も「職業としても、勉強の延長という感じです」とその奥深さを想像させます。

オルガンというと、足鍵盤がありますが、その習得には苦労したそうです。始めは左手と一緒になってしまうそうで、右手と左手で違う場所を弾く事プラス足も動かすというシステムを頭の中に設けねばならない為、大変な思いをされる方がほとんどだそうです。
そして、鍵盤も一段だけではないのです!初めて知りましたが、大きい所だと3段、4段のオルガンもあり、鍵盤の数が多い事で可能性が広がる。ただ、その箇所個所によって弾く鍵盤も瞬時に変わる事もあり、非常に複雑な動きも多々。楽譜も独特で初めて見た時は、クラクラしたそうです。(ピアノの楽譜とは違うのですね)

又、オルガニストにはアシスタントの存在があります。楽器の特徴として、音色(おんしょく)を瞬時に変えるという事があり、アシスタントがいつも横にいて操作をしています。だいたい後輩の方が担当するそうですが、「怖い先輩につく際にはもの凄い緊張だった」と苦笑いされていました。弾く少し前に動かさなければ間に合わない為、弾き手とは違う頭を使うのだそう。想像しただけでもドキドキしてしまいます。「自分で弾いている方がまだいい(笑)」そんなアシスタントとの共同作業でもあるのですね。

オルガンによって、音色や響き方が違い、同じオルガンでも置いてある場所(環境)によっても違って聞こえる。パイプ自体も魅力的。どうやって重ねるかによって幾通りもの可能性が広がる。又、聞こえるかどうかというもの凄く小さな音から、オーケストラに匹敵する位大きな音も出て、その表現の豊かさに魅力を感じると柳澤さん。「面白くてしょうがない!」

柳澤さんの演奏を是非聴いてみたいですね♪はい!
4/17(金)神奈川県民ホール・小ホールで行われる『オルガン「フーガの技法」~謎と魅力~』で、オルガンとチェンバロの弾き比べをされます。
こちらは、バッハの最高傑作と言われるフーガの技法を大解剖するするという、全3回のオルガン講座で、第1回(2/16)第2回(3/7)は概論と楽曲分析の講義が。その実践編としてラスト3回目に柳澤さんが登場されます。是非、講義から3回通してご参加いただくと、様々な発見があり耳が変わってくるのではないかという事です。
お問い合わせは<チケットかながわ>電話0570-015-415まで

又、柳澤さんはオルガンデュオ【グランジュ】としても活動。オルガニストの野田美香さんとのオルガン連弾。「一人より何倍もの可能性が広がる」という、本当に奥深い楽器なんですね。
柳澤さんの活動内容などはこちらで

今後の夢は、フレンチのシェフでいらっしゃるご主人とのコラボレーションなのだとか!自宅でパイプオルガンコンサートの後、ランチを楽しんでいただく♪という、一緒に楽しみながら準備をして、お客様に過ごしてもらう~オルガンの魅力と同じく可能性の広がる素敵な夢ですね。

◆なでしこの素◆
オルガニストの必需品とは?

まずは楽譜!そうですよね。こちらはオリヴィエ・メシアン(フランス)『ペンテコステのミサ』という柳澤さんお気に入りの曲。それにしても、ああ~本当に複雑!!
そして色とりどりの付箋も必須。

そして録音機(レコーダー)ですが、演奏の際、後方の客席に置いておくのだそうです。弾いている手元と客席で音が違うので、その聴こえ方を確認する為のもの。

top