
こんにちは!半田あいです。
今回のファンケル ヨコマハなでしこは、アーティストの和田裕美子さんにお話を伺いました。
和田さんは、多摩美術大学 彫刻学科を卒業後、美術作品を生み出すアーティストとしてご活躍されています。
そして現在、神奈川県民ホールギャラリーで開催中の「5RoomsⅡ けはいの純度」グループ展に参加をされています。
こちらでは、和田さんが2015年の神奈川県美術展で準大賞を受賞された”garden“も展示されています。
粘土で作られた3人の女の子の三つ編みが伸びて繋り、一枚の花模様のレース編みになっているという作品。
部屋に入った瞬間、息をのみ圧倒され、何とも言えない空間に誘われます。
そして人毛が使われているということにも驚きます!足元のレース部分まで全てです。
元々、レースなど装飾的なものが好きだったこともあり、”人間“の作品を作ろうと思った時、髪の毛で装飾的な表現ができるのではないかと、挑戦されたそう。これが思っていたより大きな作品でして、製作期間一年以上のまさに大作です。
この模様の部分、髪の毛と気付かない人もいらっしゃり、説明すると驚かれることも多いそうです。それだけ緻密で美しい。短い毛もかぎ針で編んでいくと、長く繋げることができるそうですが、この発想と精巧な仕上がりには驚きを隠せません!
人毛が使われているということで、時に「怖い」「気持ち悪い」という感想を持たれることもあるそうです。自分の頭にも生えているものですが、床に落ちた瞬間に嫌われる存在となる不思議さや、「髪の毛に、人の記憶や思いが詰まっているから、抜け落ちた時にただのゴミではなく、人の脱殻の様なイメージ」となり、嫌がる人もいるのではというお話も。作品を通した人の感じ方について触れることができました。
そして、髪の毛を扱ううちに、素材・存在にどんどん気が向くようになったという和田さん。最新作は、髪の毛だけで作られた”tree“という作品。(こちらは、会場でご覧ください)更に大きな作品で、遠目で見ると分からない髪の毛だけで作られていることを是非、近づいて先端まで隅々ご覧になってください!どんな感想をもたれるでしょうか。
「5RoomsⅡ けはいの純度」は、神奈川県民ホールギャラリーで1/19(土)まで開催中。10:00~18:00(入場は閉場の30分前まで・12/30~1/4は休み)
入場料は、一般700円 学生・65歳以上500円 高校生以下は無料です。
そこに存在しているけれども、見過ごしたり見逃してしまっているものを、作品を通して教えてくださるのが「アーティスト」なのではないかと、今回実感したことです。