【LANDMARKTOWER presents KALEIDOSCAPE】 今週は、東京工業大学リベラルアーツ研究教育院准教授の伊藤亜紗さんをお迎えしてご専門の「美学」についてお話を伺いました。 あまり馴染みのない学問の「美学」。哲学に近く、美とはなにかを言葉や感覚的なことで研究していく学問なのだそう。 今回は、伊藤さんのご著書『目の見えない人は世界をどう見ているのか』(光文社新書)から障害を持った方の身体の使い方などをご紹介いただきました。

例えば全盲の障害がある方には視覚的な境界がなく、前と後ろの差があまりないこともあるということも研究でわかったそう。
一般的に視覚的に捉えるスポーツ観戦も観戦者と選手との実感にはかなりの差があるそうで、伊藤さんの研究内容でもある「スポーツの翻訳」を実際に体験してみました。
「スポーツの翻訳」、実際にスポーツ選手が競技中にどんな感覚をつかっているのかを実感できる非視覚的な観戦方法!
今回は柔道をタオルを使って翻訳してみました。身近な道具をつかって従来の試合の味方を変えることができます!

社会の多様性を考えていく中で、注意しなくては行けないのがパーソナルな多様性。障害を持った方を障害者として固定的に捉えていくのではなく、職業や家族などその方それぞれの顔の敬意を払うことが大切です。
想像を超えた感覚を学ぶことのできる美学。伊藤さんのご著書などからぜひ体験してみてください。

*伊藤さんのリクエスト曲「girls / 高木正勝」
春を感じるソワソワする曲!

*伊藤さんが未来に残したいもの
小さい和菓子屋さんの味のような、なくなってわかる個人的だけど大切にしたい感覚。

『目の見えない人は世界をどう見ているのか』(光文社新書)amazonリンク