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音・香り・アートが交差する空間へ。現代アーティスト・Shimon Hoshinoの創作術

今回のゲストは、音と香り、そしてアートを融合させ、ジャンルにとらわれない表現活動を展開する現代アーティストのShimon Hoshinoさん。

 

父親とのコラボレーションによる新作アルバムの制作秘話をはじめ、創作を支える独自のタイムマネジメントや、これまでの歩み、そして今後の壮大なビジョンについて伺いました。

 

■父親のベース演奏から生まれた、新しい音楽

 

近況として、父親のベース演奏を取り入れたコラボレーション作品のリリースや、自身が劇伴を手がけた映画の試写会を控えていることを明かしてくれたShimonさん。父親にベースを弾いてもらう際は、あえて細かな指示を出さず、「何も考えず、リズムを刻まなくていいから適当に弾いてほしい」と伝えたそうです。そうして生まれた自然なベースラインを空間的な広がりを持つサウンドへと編集し、さらに逆再生しても美しく聴こえるように構築。演奏者の感覚を起点にしつつ、編集によって全く新しい世界観を生み出す、独自のアートスタイルが光ります。

 

■デジタルから離れ、午前中は創作に集中する

 

日々の創作活動で心がけているのは、デジタル空間と意識的に距離を置くことです。スマートフォンやパソコンに向き合う時間を制限し、午前中は情報インプットを極力控えてアウトプットや創作に集中。連絡のやり取りは午後にまとめ、基本的に1時間はその対応に充てるものの、夜間は緊急時を除いて確認しないようにしています。サーフィンや人との直接的なセッションなど、身体を動かし五感を澄ませる時間が、日々の表現を支えています。

 

■約20年の下積みで培った「予算を組む力」と「胆力」

 

現在の幅広い活動の土台となっているのが、約20年に及ぶ下積み時代です。16歳の頃、アメリカで資本の差を目の当たりにしたことをきっかけに独立を意識し、2016年に起業。作品を作るだけでなく、それを必要な人に届けるための「予算管理」や、オンライン発信だけでなく直接人と会って作品を届ける重要性をアンダーグラウンドな現場で学びました。

また、予測不能な状況に直面した際も、「今回はこういうパターンね」と一歩引いた視点で俯瞰できる「胆力」が、長く活動を続けるうえでの大きな強みになっています。

 

■直感を信じ、作り込みすぎない作品づくり

 

楽器はギターやベースを経て、現在は全体の音を俯瞰して構成できるピアノや作曲を軸に据えています。作品づくりにおいて大切にしているのは、「できるだけ作り込みすぎないこと」。今回のアルバムに収録された全17曲も、アイデア出しから最終的な仕上げまで本人が関わった時間は合計で1〜2時間未満だったといいます。時間をかけて細部を整えることよりも、最初に浮かんだ直感や感覚をそのまま残すことを重視しています。映画の劇伴制作でもそのスタイルは貫かれており、約45曲を3時間足らずで形にしたエピソードも飛び出しました。

 

「売れること」を目的に狙って作るのではなく、「ずっと作り続けて、時代にマッチしたものが勝手にピンと出てくる」というスタンスで、自身の感覚から生まれた作品をストックし続けています。

 

■現代アーティストとして、音・香り・アートを一つに

 

今後の大きな目標として、オーストラリアのタスマニアにあるMONA美術館など、美術館とのコラボレーションを実現させてきたShimonさん。今後は音楽家や調香師という枠を超え、音、香り、自身が手がけるモノクロのアートを一つの空間に集めた展示を日本や海外で実現させる構想を描いています。目指しているのは、同じ空間や作品を体験しても、人によって感じ方や思い浮かべるイメージ(色や音の捉え方など)が異なる「五感の違い」そのものを来場者同士で共有できる場所です。2026年はアルバム3作品のリリースを予定しており、今後もジャンルにとらわれない精力的な活動が続きます。

 

■夢や希望は「Googleマップの目的地」のように

 

最後に、目標に向かって歩む人たちへメッセージをいただきました。

 

「夢や希望は、Googleマップの目的地みたいな、そんぐらいで考えた方が逆算してたどり着きやすいと思います」

 

遠く大きなものとして捉えるのではなく、具体的な目的地を定め、そこへ向かう道筋を逆算していくこと。音、香り、アートを横断しながら自身の表現を切り拓き続けるShimonさんの言葉には、未来へ向かうための確かな道標が示されていました

関連リンク

Shimon Hoshino 公式HP

 

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