Flow of Hope - Fm yokohama 84.7

「みんなのハブ空港」宮崎雅子さんが目指す「子育てを履歴書の空白にしない」社会

今回のゲストは、女性活躍支援の専門家として活動する宮崎雅子さんをお迎えしました。

 

宮崎さんは、女性のためのプラットフォーム「みんなのハブ空港」を主催し、内閣府認証NPO法人の代表として、自治体や企業での研修・講演など幅広く活動されています。ご自身の出産をきっかけに社会への課題意識を抱き、「女性が自分らしく活躍できる環境をつくりたい」と走り続けてきた宮崎さん。これまでの歩みや活動への思い、そして未来に向けた展望についてお話を伺いました。

 

■    出産をきっかけに直面した「社会のもったいなさ」

 

宮崎さんが現在の活動を始める原点となったのは、3人目のお子さんを出産したときの経験でした。当時、フリーランスとして業務委託で働いていた宮崎さんは、出産を機に契約打ち告げを告げられます。「育児があるなら、仕事を辞めてもらって構わない」という、悪気のない言葉とともに訪れた穏やかな形での契約終了。

 

「仕事を続けたい、子どもも育てたい。なぜ、その両方を望むことが難しいのだろう?」

 

その現実に直面したとき、悔しさとともに、社会の「もったいなさ」を強く感じたといいます。

 

「育児をしていることや、女性・母親であることが、働くうえで不利になるのではなく、むしろ強みになるような働き方にしたい」 「同じように孤立し、一人で育児を抱え込んでいるお母さんたちの力になりたい」

 

そうして誰かとつながり、本音で話せる場所をつくろうと思ったことが、現在の活動の出発点となりました。

 

■    キャリアのブランクは、本当に「マイナス」なのか?

 

活動を続けるなかで、宮崎さんは「本当は諦めたくなかった」「やりたいことがある」という多くの女性たちの声を聞いてきました。大学時代にチアリーディングに取り組んでいた仲間との再会でも、優秀なスキルや豊かな人間性を持ちながら、「結婚や出産、育児との両立が難しい」という理由でキャリアを諦めざるを得なかった人たちと多く出会ったそうです。

 

履歴書上の「空白期間」を理由に、再び働くことを諦めてしまう――。 しかし宮崎さんは、育児や家事、介護なども立派な経験であり、大切なキャリアの一つだと捉えています。人生のさまざまな経験が、新たな働き方や社会での活躍につながる社会をつくりたい。それが宮崎さんの強い願いです。

 

■ 「自分は普通」と思っている人にこそ、可能性が眠っている

 

相談を受けるなかで、宮崎さんが特に多く耳にするのが「自分は普通の人間だから」「特別なスキルなんてないから」という言葉です。しかし、これまでの仕事や育児、趣味の経験を丁寧に紐解いていくと、本人にとっては当たり前だったことが、実は周囲には真似できない大きな強みであることが見えてくるといいます。「自分以外の人には長所が見つけられるのに、自分のことになるとキャリアのブランクや経験不足ばかりが気になって挑戦を諦めてしまう。でも、自分の価値に気づくことが、新しい一歩を踏み出す一番の近道なんです」

 

■    一人で頑張らない。チーム化と「パラレルキャリア」のすすめ

 

独立して10年以上活動を続けるなかで、宮崎さんが大切にしてきたモットーが「一人で頑張らないこと」と「一つに絞らないこと」です。チームで活動する 育児などで思うように働けない時期があれば、メンバー同士で役割を柔軟に分担し、支え合う。ライフステージの変化に合わせて、無理なく力を発揮できる環境づくりを大切にしています。パラレルキャリア(複数の働き方)を持つ 生活を支える「ライスワーク」と、本当にやりたい仕事につながる「ライフワーク」を並行する。一つの仕事だけに頼らず、複数の働き方を組み合わせることで、生活を守りながら挑戦を続けることができます。

 

また、宮崎さん自身もかつては仕事に追われ、家庭とのバランスを見失いそうになった時期がありました。その際にご主人からかけられた言葉をきっかけに、「自分ができることは自分でやり、得意なことはその人に任せる」というチームの重要性に気づいたと振り返ります。

 

■ 「子育てを履歴書の空白にしない」未来へ

 

宮崎さんが今後、強く実現したいことの一つが「日本の履歴書を変えること」です。育児や家事、地域活動などで仕事から離れていた期間を、単なるブランクとして片付けるのではなく、その間に何を経験し、どんな力を培ってきたのか――その価値を社会全体で認め合えるようにすること。

 

さらに、女性だけで頑張る社会ではなく、男女を問わずお互いを応援し合える環境づくりを目指しています。その大きな一歩として、2027年2月24日には東京都中野区(中野区役所内施設)にて、女性活躍推進のシンポジウムを開催予定です。コミュニティの仲間や賛同する企業・自治体とともに、この輪をさらに大きく広げていこうとしています。

 

■宮崎さんからのメッセージ

 

「自分には特別なものがない」と思っている人ほど、自分の本当の可能性に気づいていないだけかもしれません。自分だからこそできること、自分でなければできないことは必ずあります。自分一人では見つけられなくても、誰かと出会い、話をすることで、新しい可能性が見えてくることもあります。これまで歩んできた人生も、積み重ねてきた経験も、決して無駄ではありません。自分にとって当たり前の日常の中にこそ、新しい一歩を踏み出す大切な力が眠っています。ぜひ、あなたの魅力を引き出してくれる人や場所とつながってみてください。

 

 

関連リンク

みんなのハブ空港Facebook

 

 

top