今回のゲストは、20年以上にわたり助監督として数々の現場を支え、満を持して初長編映画『どうしようもない10人』で監督デビューを果たした北川博康監督をお迎えしました。
![]()
映画制作への情熱や、長年のキャリアの末に辿り着いた境地など、深いお話をたっぷりと伺いました。
アメリカの映画学校で学んだ後、帰国して映画の現場に飛び込んだ北川さん。当初から監督を目指して脚本を書き続けていましたが、なかなか形にならない時期を過ごしたと言います。
そんな中、40代を迎えて芽生えたのは「自分の人生を、他人の判断だけに委ねるのはもったいない」という強い思い。自ら借金を背負ってでも「自分たちの手で映画を撮ろう」と決意し、一歩を踏み出しました。
20年以上の助監督経験を持つ北川さんにその違いを伺うと、「最終的にすべての責任を背負えるかどうか」という答えが返ってきました。現場の最前線で判断を下し続ける助監督もまた重責を担っていますが、作品の命運を一身に受ける監督としての覚悟が、言葉の端々に滲んでいました。
現場での最大のピンチとして挙げられたのは、国民的人気作『踊る大捜査線』でのエピソード。 1000人規模のエキストラと主要キャストが揃う大規模撮影の当日、予報は雨。準備万端の状態から「撮影中止」を下した判断は、まさに映画制作の厳しさと責任の大きさを象徴する出来事だったと振り返ります。
![]()
北川監督が最も重要視しているのは、意外にも技術ではなく「人を大事にすること」。 「映画は人の心を扱う仕事」だからこそ、スタッフ、キャスト、そして観客の誰一人として嫌な気持ちにさせないよう、現場での細やかな心配りを欠かさないそうです。
留学時代、名作『波止場』の撮影秘話から学んだという「計画通りにいかないことを楽しむ姿勢」。用意できなかった背景の代わりにブラインドを立てたことで、逆に親密な名シーンが生まれたという逸話は、北川監督の柔軟な演出スタイルの根源となっています。
![]()
今回の作品は、「夢はあるけれど上手くいかない。それでも諦めていない人たち」を描いた群像劇です。 自身を「選ばれてきた側の人間ではない」と称する北川監督が、同じような想いを抱える仲間たちと共に作り上げた、魂の結晶とも言える一作です。
伸びる俳優の条件は? 「最終的には人間性」と語る監督。主演の福澤重文さんを、長年切磋琢磨してきた「戦友」として信頼を寄せており、その地道な努力が結実していく姿に大きな期待を語られました。
20代の自分へ贈る言葉 「大した才能がないから、頑張ってください(笑)」。特別な才能よりも、「コツコツと継続すること」こそが何よりの武器になると、自身の歩みを持って証明されています。
「人生に失敗はない。挑戦した先には、たとえ想像と違っていても必ず得るものがある」
やりたいことがあるなら、勇気を持って挑戦してほしい。そんな力強いエールをいただきました。
北川博康監督作品 映画 『どうしようもない10人』
上映館: シアターセブン(大阪)
日程: 5月30日(金)より上映開始
ぜひ劇場の大きなスクリーンで、北川監督が描く「愛すべき10人」の物語を目撃してください!
北川監督の穏やかな語り口の中に秘められた、映画への熱い情熱にスタッフ一同圧倒されました。挑戦することに遅すぎることはない。そんな勇気をいただける素敵な放送回となりました!
番組へのメッセージやリクエストはこちらまでお待ちしてます!