E-ne! ~good for you~ - Fm yokohama 84.7

YES! For You 今回のテーマ「地球環境②」

毎月、第一・第二月曜日は「YES! for you」。
「Zero Carbon Yokohama」をゴールに、
SDGs未来都市 横浜から その今を、発信していきます。

今週も、
国立環境研究所 地球環境研究センター 副センター長 江守正多さんが登場!!



江守先生YouTubeで環境についてわかりやすく発信されていますね!
はい、これは3月にコロナの影響で学校が早く休みになったということがあって
結構いろんな研究所がYouTubeやりだしたのでうちもやろうということになって、
ライブで3回やりまして、それを短く編集して見ていただきやすいものを3本出しています。

今私が開いているのは「第1回地球温暖化のウソ?ホント」というものなのですが、
もう28千回視聴されていてすごい注目度だなと思うのですが、
1回目がこの地球温暖化のウソ?ホント、2回目が「温暖化ってヤバいの?」

そして3回目が「じゃあ、どうしたらいいの?」というところなのですが、
この3回にわたってどんな気付きがありましたか?
なにしろYouTubeをそういう形でやるのが初めてだったので、
できるだけ見ていただきたいと思って渾身のネタをぶつけたということになります。
また、ライブで配信したので、いろんな質問などもいただいて
お答えすることができて非常に良かったなと思いました。

「地球温暖化のウソ?ホント」で引っかかってしまったのですが、ウソって何ですか?
地球温暖化が嘘だっていう話がよくあるじゃないですか、
聞きますよね!
特にYouTubeを見ると多いですよね、
人間活動のせいで地球が温暖化しているというのはそういう風に言うとお金が儲かる人や
研究予算がもらえる研究者が嘘をついて言っているんだよ、
騙されてはいけないよという感じのYouTubeがすごく多いので、
何が嘘で何が本当かを科学者が1回説明してみましょうということですね。

事実、地球温暖化は起こっているんですよね?
起こっていますよね、気候は自然に変動するわけですけども
長い期間、例えば100年間で傾向としてずっと上がり続けているのは
自然の変動では説明できなくて、これは人間活動が主な原因であることが
かなりはっきりわかっていますので、これをみんなで止めなくてはいけないということは
皆さんにわかっていただきたいです。

じゃあ、ホントということですね!
はい、このまま温暖化が続くと、まさに今年皆さんが体験したような
大雨や猛暑、これが記録的だという風に今年も言っていましたが、
これがだんだん普通になってくるわけです。
普通というのは、こういったものが毎年起こるようになって
さらに記録的なものが今度たまに起こるようになって、どんどん常識が塗り替えられていくような、
つまり大きな災害がさらに増えて猛暑の健康被害も増えますし、
あるいは海面が上昇したり生態系が破壊であったり、
そういうことがどんどん増えていくと、いうことですよね。



となるとこの温暖化をできるだけ早くストップさせなければいけない、

原因になっている人間活動を何とかしようよというところで
経済というのもキーワードになると思いますが、

先生はグリーンリカバリーについてはどうとらえていますか?
グリーンリカバリーはコロナで経済活動がダメージを受けたところから
回復するのを前の状態に戻すのではなくてCO2も経済のダメージで減ったので、
その減った状態で経済を回復させようと、つまり再生可能エネルギーに投資したり、
そこで雇用も増やしたり、そういう考え方で、ヨーロッパでは非常に熱心に言っていると
思うのですが、日本では残念ながらコロナ対策の補正予算にはあまりそういう考え方は
入らなかったと思います。しかし、これからだんだん小泉環境大臣も言っているので、
だんだんそういう方向性というのは出てくるかもしれないと思いますね、
非常に大事なことだと思います。
グリーンリカバリー、覚えておくとよさそうですね!
そうですね。



先生はこれから先何か注目している事柄などありますか?
今、イギリスやフランスでくじ引きで選ばれた市民が集まって議論をして
気候変動の対策を決めるということが国レベルで行われています。
フランスなどではそれの提案によって憲法改正を考えようかという話までなっています。
でも素晴らしいことですよね!
はい、こういうことがやっぱり日本だと国のエネルギーをどうしようかとか
あまり人々が興味を持っていなくて、震災の後は原発の問題を多くの人が興味を持ったと
思いますが、それを除くと偉い人が勝手に決めてくれ、という人が多いと思うんですよね。
それをみんなで議論してみんなの問題なので考えていきましょう、
国もそういう意見をちゃんと取り入れましょうということが、日本では最近はないのですが、
海外ではそういう事が起きているので、これは非常に注目すべきだと思いますし、
日本でも取り入れられないかなと考えております。
今我々僕が入っている研究グループで、北海道大学の人と共同研究しているので
札幌で試しにやってみるというのをもうすぐ始めます。
そうなんですね。
そうしましたらまた具体的に事が進み始めたら色々聞かせてください。
はい、ぜひお話させてください。




では最後に、皆さんにメッセージもお願いします。
いま日本は気候変動対策で目標が低いという風に言われていて、
パリ協定に提出している目標を見直そうという動きがあります。
今僕も国の委員会で出て議論をしていて、横浜市の方も一緒に議論をしているのですが、
これがYouTubeで議論の様子がご覧いただけるようになっていますので、
ぜひ、国民の皆さんに注目してもらって
国民の方を向いた国の議論というのができるといいなと思っているところです。
また、2050年にCO2排出実質ゼロを宣言する自治体がどんどん今増えてきています。
横浜のゼロカーボンというのは非常に早い段階で先陣を切っていますので、
その実際の取り組みの方をぜひ横浜がリードしてくれたらいいなと思っています。



国立環境研究所 江守正多さん
http://www.cger.nies.go.jp/ja/people/emori/





【ともだちに話したくなる!地球温暖化のリアル】第
1回 地球温暖化のウソ?ホント



20分でわかる!温暖化のホント】地球温暖化のリアル圧縮版




20分でわかる!温暖化ってヤバいの?】地球温暖化のリアル圧縮版




20分でわかる!じゃあ、どうしたらいいの?】地球温暖化のリアル圧縮版




 

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