E-ne! ~good for you~ - Fm yokohama 84.7

YES! For You 今回のテーマ「リサイクル②」

毎週月曜日は「YES! for you」。
「Zero Carbon Yokohama」をゴールに、
SDGs未来都市 横浜から その今を、発信していきます。

今週も、

テラサイクルジャパン 片山亜沙美さん が登場!!



世界的に見て、現在のリサイクル事情どうなっているのでしょうか?
2025年までにプラスチックゴミの量が、海にいる魚の数よりも上回るというような
ショッキングな予測が発表されたり、去年カナダのG7や、今年大阪のG20でも
海洋プラスチック憲章についてとか、対策が議論されたりしたことなども受けて、国際的にも
すごく大きな動向がありますし、消費者の方々の中でも、すごくリサイクルの関心や
需要に対する関心度っていうのも大変高まってきていると思います。
今、プラスチックゴミを資源として出されているかと思うのですが、今までの日本での
リサイクル対応というものが、熱回収とかサーマルリサイクルという風に呼ばれている、
焼却型の方法で処分されてきました。それらは資源を燃やしてしまうので、再利用型、
資源を循環させて利用することではないことから、国際的に、これはリサイクルではないのではないか
というような考え方が浸透してきました。そこで日本はこのサーマルリサイクル、熱回収に
すごくリサイクルを頼っていたので、そのサーマルリサイクルをリサイクルの定義から外してしまうと、
リサイクル率が10%未満っていう衝撃的な率が出てしまったという…
ずいぶん低くなってしまうのですね。
そうですね。なのでマテリアルリサイクルといって、きちんとプラスチックを使用済みのものを
回収して、きれいにした上で、再度リサイクルして新しいものに作り替えるという
リサイクルを今後も確立していくことがすごく必要になってきています。
また、国内においては、2017年に中国がプラスチックゴミの輸入を禁止しまして、一時的に
日本から出るプラスチックゴミ、いわゆるプラゴミがマレーシアやタイ、ベトナムの
他のアジア諸国に流れていたんですが、彼らも大量のゴミを受けてキャパシティーオーバーに
なってしまったので、受け入れを徐々に禁止したり、サイズを縮小しています。
なので、日本国内できちんとリサイクルをしていかなければいけない、という需要が
大変高まってきているのですが、それでもやっぱりリサイクル施設にも限界があるので、
キャパシティーオーバーで、私たちが住んでいるところには見えないのですが、
とてもプラスチックゴミが溢れてしまっている、というのが日本の今の現状になっています。




テラサイクルが新たに立ち上げたプロジェクトがありまして、そちらの名前を“LOOP”といいます。
今年の1月にダボスの世界経済フォーラムで発表したものなのですが、こちらは完全に脱プラや
ゴミゼロを実現する、未来の消費型ショッピングプラットフォームなんですね。
簡単に一言で言うと、現代版牛乳配達という感じで、従来使い捨てされていた、
シャンプーや化粧品の容器ですとか、食品の容器を、繰り返し可能な、ステンレスやガラス、
アルミなどの耐久性のある容器に変えて、繰り返し利用可能な配達用のトートに入れて、
皆様の自宅までお届けするんですね。使用していただいた後は、そこのトートにまた戻していただいて、
テラサイクルの方で回収・洗浄をして、またその容器を繰り返し使っていくということで、
本当に未来の新しいサーキュラーエコノミーを確立するような面白いプロジェクトになっています。
本当におっしゃる通りですね。現代版牛乳配達というのが、とってもわかり易いのですが…
でも今の子どもたちは牛乳配達も経験したことなかったりするのでしょうか?
場所によるとは思いますが…。
使う側の人たちもゴミを出す手間ですとか、リサイクルをする手間っていうものが元々なくなりますし、
それ以上に今までよりも丈夫で、デザイン性もあって、機能もより優れたもので届くので、
あまり自分のライフスタイルを変えずとも、よりサステイナブルな消費活動ができるという意味では
すごくいいかなと思います。今、パリとニューヨークの方で5000世帯を対象にして、テストローンチ
というものがすでに始まっています。来年の2020年に日本でも取り組みの予定がありまして、
今の時点でP&Gさん、サントリー、ロッテ、グリコ、INEの5社の参画が決定しています。
あと、LOOPはこのような一般消費財の会社さんプラス、ロジスティックの会社、容器包装の会社、
びんしょうの会社、それらの異形多種の方々の協働の上で成り立っているものなので、
初めての取り組みということで、多くの失敗ももちろんあると思うのですが、そこから学んで、
また成功する道を導き出して、皆様に受け入れられるような新しいショッピングプラットフォームを
作っていきたいなと、テラサイクルの方では思っています。





では最後に片山さん、リスナーの皆さんへメッセージをお願いします。
プラスチック問題を初めとする、環境問題を解決するには、地球に生きる私たち一人一人が、
1消費者として、責任を持って行動していく必要があります。
環境に配慮した商品なのか、製造企業がサステイナブルな企業なのかというところを見極めて、
商品を選択するところから、使った後のリサイクルまで、全て私たちの手にかかっています。
まず、不要なプラスチックは使わない、ということを心掛けて、使った場合はきちんと、
その後にリサイクルをするという習慣をつけていただきたいです。テラサイクルは、今後も、
「捨てるという概念を捨てよう」という我々のミッションが、社会の“あたりまえ”になるように、
リサイクル活動やLOOPを展開することで、サステナビリティーやサーキュラーエコノミーを
確立していくように挑戦し続けていくので、ぜひ皆様のご協力とご参加をお願いしたいと思います。




テラサイクルジャパン
https://www.terracycle.com/ja-JP/







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