K's Cinema Review - Fm yokohama 84.7

「灼熱」

今夜ご紹介したのは、

今月19日から公開される「灼熱」。クロアチア語の作品です。 

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「灼熱」

11月19日(土)よりシアター・イメージフォーラム他全国順次ロードショー

© Kinorama, Gustav film, SEE Film Pro

クロアチアは、美しいアドリア海とその沿岸の古い街並みが魅力の国。

「アドリア海の真珠」と呼ばれるドブロヴニクや

湖と滝が作り出すプリトヴィッツェ湖群国立公園など

美しいスポットがたくさんあることで知られています。

ヨーロッパの中では比較的治安が良いとされていて、

新婚旅行にクロアチアを選ぶ人も増えてきているそうです。

そんなクロアチアですが、20年前までは、民族紛争による戦火の真っ只中にありました。

この作品は、クロアチアがユーゴスラビア連邦からの独立を宣言し、

国内でクロアチア人とセルビア人の紛争が勃発した1991年から

現代に至るまでを10年刻みで3章にわけ、その時代に生きる若者の愛を描いたもの。

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主人公は、セルビア人の女性とクロアチア人の青年です。

クロアチア紛争勃発前夜、時代の動乱に悲運をたどる

1991年の恋人たち【イェレナとイヴァン】、

紛争終結後の2001年、互いの民族を憎みながらも

激しく惹かれあう【ナタシャとアンテ】、

そして平和を取り戻した2011年、過去のしがらみを

乗り越えようとする若きふたり【マリヤとルカ】。

これら3つの時代の恋人同士を、いずれも同じ俳優たち

(ティハナ・ラゾヴィッチとゴーラン・マルコヴィチ)が演じることで、

時代を越えてひとつの愛が紡がれる様を表現しています。

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その手腕が絶賛を浴び、

カンヌ国際映画祭「ある視点」部門の審査員賞に輝きました。

主演のティハナ・ラゾヴィッチは、この作品で数々の主演女優賞を受賞し、

ヨーロッパ映画界に登場した注目の新星たちに与えられる

「ヨーロピアン・シューティングスター2016」にも選ばれ、

将来を嘱望される若手スターの一人となっているそうです。

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監督と脚本は、クロアチア出身のダリボル・マタニッチ。

40代になったばかりの若い男性です。監督はインタビューで

「憎悪の矛先が他国でなければ、異なる宗教、政治戦略、

性的嗜好、自分より高級な車を持つ隣人などへと向かう。

自分たちと異なるものを拒絶する理由には事欠かない。

なぜなら、愛や慈悲といった崇高な感情を表現するより、

負の感情を吐き出すほうが簡単だからだ。

この映画は互いに憎しみ合う人々にこそ見てほしい。」と語っています。

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なぜ人は愛し合うのか

なぜ人は憎み合うのか

なぜ人は殺しあうのか 

この作品のなげかけてくれるこの大きなテーマは、

決して遠い国のことではなくて私たちの普段の生活にも、

日本のさまざまなシーンにもあてはまるなと感じます。

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公開は11月19日から、渋谷のシアターイメージフォーラムにて。

その後順次全国で公開です。

県内はシネマ・ジャック&ベティで公開予定。

日程など詳しくは公式サイトをチェックしてご確認ください。

番組ブログにリンクを貼っておきます。

http://www.magichour.co.jp/syakunetsu/

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劇場鑑賞券プレゼント

 そして、今夜はこの「灼熱」の劇場鑑賞券を

1組2名様にプレゼント。 

<応募方法>

住所・氏名・年齢を書いてメールかファックスでご応募ください。

アドレス:cinema@fmyokohama.co.jp

FAX:045-224-1019

締め切り;11月14日(月曜日)正午

 

 

      

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