
今夜ご紹介したのは、
今月19日から公開される「灼熱」。クロアチア語の作品です。
「灼熱」
11月19日(土)よりシアター・イメージフォーラム他全国順次ロードショー
© Kinorama, Gustav film, SEE Film Pro
クロアチアは、美しいアドリア海とその沿岸の古い街並みが魅力の国。
「アドリア海の真珠」と呼ばれるドブロヴニクや
湖と滝が作り出すプリトヴィッツェ湖群国立公園など
美しいスポットがたくさんあることで知られています。
ヨーロッパの中では比較的治安が良いとされていて、
新婚旅行にクロアチアを選ぶ人も増えてきているそうです。
そんなクロアチアですが、20年前までは、民族紛争による戦火の真っ只中にありました。
この作品は、クロアチアがユーゴスラビア連邦からの独立を宣言し、
国内でクロアチア人とセルビア人の紛争が勃発した1991年から
現代に至るまでを10年刻みで3章にわけ、その時代に生きる若者の愛を描いたもの。
主人公は、セルビア人の女性とクロアチア人の青年です。
クロアチア紛争勃発前夜、時代の動乱に悲運をたどる
1991年の恋人たち【イェレナとイヴァン】、
紛争終結後の2001年、互いの民族を憎みながらも
激しく惹かれあう【ナタシャとアンテ】、
そして平和を取り戻した2011年、過去のしがらみを
乗り越えようとする若きふたり【マリヤとルカ】。
これら3つの時代の恋人同士を、いずれも同じ俳優たち
(ティハナ・ラゾヴィッチとゴーラン・マルコヴィチ)が演じることで、
時代を越えてひとつの愛が紡がれる様を表現しています。
その手腕が絶賛を浴び、
カンヌ国際映画祭「ある視点」部門の審査員賞に輝きました。
主演のティハナ・ラゾヴィッチは、この作品で数々の主演女優賞を受賞し、
ヨーロッパ映画界に登場した注目の新星たちに与えられる
「ヨーロピアン・シューティングスター2016」にも選ばれ、
将来を嘱望される若手スターの一人となっているそうです。
監督と脚本は、クロアチア出身のダリボル・マタニッチ。
40代になったばかりの若い男性です。監督はインタビューで
「憎悪の矛先が他国でなければ、異なる宗教、政治戦略、
性的嗜好、自分より高級な車を持つ隣人などへと向かう。
自分たちと異なるものを拒絶する理由には事欠かない。
なぜなら、愛や慈悲といった崇高な感情を表現するより、
負の感情を吐き出すほうが簡単だからだ。
この映画は互いに憎しみ合う人々にこそ見てほしい。」と語っています。
なぜ人は愛し合うのか
なぜ人は憎み合うのか
なぜ人は殺しあうのか
この作品のなげかけてくれるこの大きなテーマは、
決して遠い国のことではなくて私たちの普段の生活にも、
日本のさまざまなシーンにもあてはまるなと感じます。
公開は11月19日から、渋谷のシアターイメージフォーラムにて。
その後順次全国で公開です。
県内はシネマ・ジャック&ベティで公開予定。
日程など詳しくは公式サイトをチェックしてご確認ください。
番組ブログにリンクを貼っておきます。
http://www.magichour.co.jp/syakunetsu/
劇場鑑賞券プレゼント
そして、今夜はこの「灼熱」の劇場鑑賞券を
1組2名様にプレゼント。
<応募方法>
住所・氏名・年齢を書いてメールかファックスでご応募ください。
アドレス:cinema@fmyokohama.co.jp
FAX:045-224-1019
締め切り;11月14日(月曜日)正午