
車を運転する上で、安全上とても重要な役割を担っている「ワイパー」。
これから梅雨に入るので、一層大活躍することになりますが、
そんな「ワイパー」の誕生の歴史を知っていますか?
「ワイパー」の誕生は、およそ100年前に遡ります。
開発したのは、アメリカのメアリー・アンダーソンという女性でした。
ワイパーが誕生する前・・・
メアリーはある時、路面電車に乗っていました。
その日は、雪の降る寒い日だったために、
路面電車は、ガラスについた雪を取り除くのに苦労していました。
何度も、停車を繰り返し、しまいにはフロントウインドウを開けて、
吹雪を浴びながら運転していたそうです。
その当時は、ワイパーがなかったために、
雨や雪の日に運転することは困難なことだったのです。
その光景を見たメアリーは、電車の中でアイデアのスケッチを始め、
木とゴムでできた“ワイパーの原型”を考案したと言われています。
その後、様々な自動車メーカーが、ワイパーを車に搭載するようになったのです。
その他にも、アメリカの企業の社長が、
雨の日に車を運転して、事故を起こしたことから
ワイパーを開発するに至ったという説もあります。
さて、そんなワイパーですが、
皆さんの車のワイパーはちゃんとメンテナンスしてあげていますか?
梅雨入り前に、一度チェックをしてみましょう!
・ガラスに、スジ状の拭き残しができる。
・ガラス表面の水がにじむ。
・ワイパーブレードから変な音がする。
・ガラスの一部だけ水の切り残しがある。
などといった症状がみられる場合には、交換が必要です。
交換時期の目安は、およそ半年で、ワイパーゴムの交換、
1年で、ワイパーブレードの交換が必要と言われていますので確認してみましょう!
簡単な交換方法を紹介する動画など、動画サイトなどでアップされているので、
いつもは車屋さんに交換を任せているという方も、
チャレンジしてみても楽しいかもしれません!
ところで、ワイパーが発明されてからおよそ100年が経ちましたが、
手動のものから自動のものに変わったり、空気抵抗が改良されたりと、
様々な変化を遂げてきたものの、その基本的な構造は変わっていません。
ワイパーはとても便利なものではありますが、
それでも多少なりとも視界をさえぎってしまったり、
拭ききれない範囲があるといったこともあるので、まだまだ改善の余地があります。
そこで、現在では従来のワイパーとは違った形で水を弾く装置が研究されています。
ではここで今日のクイズです。
TOYOTAが特許を出願している、従来のワイパーとは違った形で水を弾く装置とは、
どんな装置でしょうか?
1:赤外線で水を乾かす装置
2:高周波振動で水を弾く装置
3:風圧で水を飛ばす装置
正解は・・・
2:高周波振動で水を弾く装置
TOYOTAが2007年に特許を出願している、
ワイパーのアームを使わずに水を弾く装置は、
ガラス面に着いた水滴を高周波振動により落とすというもの。
高周波でガラスを振動させることにより、
ガラス面の小さい水滴を集めて、大きな水滴に変え、
そのものの重さで落下させたり、走行による風圧で弾き飛ばしたりさせます。
耐久性や、コストの観点からまだ実用化はされていませんが、
未来の車は現在のような形のワイパーはなくなっているかもしれませんね。
ということで今日は、
ワイパーの歴史や、交換時期の目安、未来のワイパーについてご紹介しました。