
九州や中国地方で、激しい雨により、甚大な被害が発生しています。
ニュースの映像では、道路で立ち往生している車や、
本来車があるべき場所ではない所に流された車の映像を目にします。
そこで今日は…大雨の対策をご紹介したいと思います。
タイヤが半分以上水に浸かった状態で進むクルマの映像を目にしますが…
クルマは、フロアより上に水が来ると、エンジンに水が入ってしまう可能性があります。
しばらくすると、エンジンがストップしてしまうほか、故障してしまう恐れがあります。
運転中や駐車中にクルマが浸水・冠水する可能性があると感じたときは、
すみやかにクルマを高台などに移動させて下さい。
(自宅や職場などに向かいたい気持ちは分かりますが…)
もし、クルマが水に浸かり、エンジンがストップしてしまった場合は、
すぐに脱出して下さい。
雨に濡れたくないから…と、クルマの中で待機していると、次第に水かさが増し…
水圧によって、クルマのドアは、人間の力では開けることができなくなってしまいます。
また、エンジンがストップしてしまっていることにより、
パワーウィンドウも開かなくなり、クルマの中に閉じ込められてしまいます。
なお、クルマのガラスを素手で割ることは、不可能です。
もし、クルマが水に浸かり、ドアが開かなくなった場合でも、
脱出する手段はあります。
水が胸から首ぐらいまで浸水するのを待って下さい。
ドアの大部分が水に浸かると、ドアにかかる水圧が軽減され、
ドアが開くようになります。
ゆっくりと力をかけるとドアが開き、脱出することができます。
慌てず、冷静に行動することが必要です。
クルマの窓ガラスを割るこのとのできるアイテムがあります。
カー用品店などで販売されている「脱出用ハンマー」です。
金槌型のものが一般的で、ハンマーの先端に力が集中するようになっていて、
女性などの力でも、窓ガラスを割ることができます。
また、シートベルトが外れない場合に、
シートベルトを切ることのできるカッターも備わっているものが多いです。
もしもの時のために、クルマに常備しておくことをおすすめします。
なお、手の届かない場所においておくと、緊急時に取れないこともあるので、
運転席脇のポケットなどに入れておくと良いでしょう。
それではここで今週のクイズです。
簡単にガラスを割ることのできる「脱出用ハンマー」ですが、
ハンマーで叩く箇所として、適していないのは、次のうちどれでしょうか?
①フロントガラス
②サイドウィンドウガラス
③リアウィンドウガラス
どれでしょうか?
正解は・・・ ①フロントガラス
通常の国産車の場合、フロントガラスは2枚のガラスでできた
「合わせガラス構造」になっています。
これは安全性を高める為の構造で、2枚のガラスの間に
透明フィルムを挟んで接着しているので、飛び石などでガラスが割れても、
破片が飛び散らないようになっています。
そのため「脱出用ハンマー」で叩いても、すぐには割れないので、
フロントガラスは、脱出に適している箇所とは言えません。
昔の車や外国産の車は、そうでないものもありますが、
脱出の際には、サイドウィンドウをお使い下さい。
なお、水深の深い場所など、水中に車が沈む場合、
多くの車は、エンジンのある前から沈んでいくので、
脱出にために、リアウィンドウを割ることも、頭に入れておいて下さい。
ということで今日は、大雨などへの対処方法をご紹介しました。