車のヘッドライトには、ハイビームとロービームがありますが、
皆さんは主にどちらを使っていますか?
ほとんどの方が、ロービームとお答えになると思いますが、道路運送車両法等では、
ロービームの正式名称は「すれ違い用前照灯」、
ハイビームは「走行用前照灯」とされ、
いわゆるヘッドライトとは、本来ハイビームのことを指すということです。
そして、ヘッドライトの使い分け方について、道交法52条は、
夜間に他の車両と行き違うときや前走車の直後を走る場合には、
ヘッドライトの消灯あるいは減光する等、灯火を操作しなければならない…
と定めています。
つまり、道路交通法的には、通常はハイビームを使い、
対向車や前方に車がいる時には、ロービームに切り替えなさい、ということです。
しかし、ハイビームを使うことで、安全性は高まるとのことです。
ライトの光が届く“照射距離”、ロービームは前方40m、
ハイビームがその倍以上の前方100m先を照らすことができます。
日本自動車連盟(JAF)の実験では、
5人のドライバーが夜間に障害物のあるコースを時速80キロで走行したところ、
前方の障害物に気付いて停止した場所は、
100メートル先まで照らせるハイビームの場合、平均82メートル手前だったのに対し、
ロービームは平均5メートル手前だったということで、
停止するまでにかなりの距離の差が生まれることが分かっています。
なお、歩行者が夜間に道路を横断中、車にはねられた死亡事故が、
昨年1年間ですと全国で625件あり、
うち、96%の車のライトがロービームだったと警察庁が発表しています。
また、普段はハイビームを使い、歩行者に気付いた瞬間にロービームにすることで、
歩行者の目に入る光量が変わり、車の接近を早めに知らせる効果も
期待できるとのことです。
ローとハイの切り替えなど、不慣れなこともあるかと思いますが、
明るく対向車が多い市街地など以外では、ハイビームを使用し、
事故を未然に防げればと思います。
なお最近では、ハイビームにしておいても、対向車や周囲の状況を車が自動で判断し、
ハイとローを自動で切り替えてくれる車もあるということです。
普及すると良いですね。
さて、今日は車のヘッドライトについてご紹介してきましたが、
これから日が暮れるのが早くなります。
夕暮れ時には早めのヘッドライトを点灯心がけましょう。
では、ここで今日のクイズ。
神奈川県警が推奨する10月のヘッドライトの点灯推奨時刻は、
次のうちどれ?
① 午後4時
② 午後5時
③ 午後6時
正解は① 午後4時
午後4時? 早くない? まだ暗くなってないし…と思われるかもですが、
“暗くなる前” がポイントです。
昼間の明るさから夜の暗さに移る夕暮れ時は、交通事故が最も多い時間帯なのです。
この時間帯の交通事故を減らすために、ヘッドライトは、
日没の1時間前を目安に点灯するようにしましょう。
なお、11月、12月は日没が早くなるので、
1時間前…午後3時30分の点灯が推奨されています。
早めのヘッドライト点灯、そして可能な限りのハイビームで、
事故を未然に防ぐよう、皆さんで取り組んでいきましょう。
以上、Happy Car Lifeでした。